20240807 こだわり
三十二歳になろうとしている。
歳を重ねたせいか小さな楽しみが増えた。趣味でやっている麻雀や人物スケッチ、コーヒー、あるいは先日行った山登り、日本の近現代史の本を読むこと。
そういった最近楽しんでいることは、二十代にはほとんど興味がなかった。その頃は必死で何かを守ろうとしていた。小さく、固く、関心の幅を閉ざしていたように思う。
鋭く尖ったこだわりがなくなったともいえる。
それでも一方で、力が抜けて逆に、これまでは見えなかった一つ一つの小さなこだりの輪郭が見えるようなった。
一個