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アメリカン・ユートピアを観た!
映画は出張先の夜に観るに限る。
気になっていた映画「アメリカン・ユートピア」が偶々ホテルの目の前の映画館でちょうど良い時間にやっていたので、迷わずチケットを買った。
トーキングヘッズのデイヴィッド・バーンがブロードウェイで行っていたショーをスパイク・リーが映画化したというだけで、期待は高まる。
あっという間の107分!
映画の素晴らしさというより、ショーの素晴らしさを堪能できた。
哲学者のようでシニカルなデイヴィッド・バーンの才能に圧倒された。プリミティブな打楽器の音が命の讃歌にも聴こえる。
奏でられる音楽が全て生演奏というのが驚愕もの。
このショーが実現できたのはクリエイティブ溢れる素晴らしい才能たちと、想像を絶する訓練の賜物だろう。
1980年のリメインインライトは高校生の頃、カセットテープで何度も何度も聴いたアルバム。
40年経っても全く色褪せていなかった。
このショーがブロードウェイで行われていたのは、2019年10月から2020年2月まで。観客が劇場に入っているのが今となっては奇跡のようだ。
トランプが明らかにしてしまった分断に悩まされているアメリカ。集められた最高の11人なパフォーマーたちは様々な国籍を持つ。そしてバーン自身も移民であり、そうでなければこの国は成り立たないと静かに語る。
アメリカは、そして地球は本当に多様性を受け入れることは出来るのか?
デイヴィッド・バーン68歳。彼の問うアメリカン・ユートピアとは?
映画全編に溢れるプリミティブな音楽の力にこそ希望があると思った。
トーキングヘッズを知らない世代の人にも、是非観て欲しい今年の一押し映画だ。