#2 『一千一秒物語』 稲垣足穂
星はどこにいるのだろう。坂道を転がり私のポケットに忍び込む。月とビールを飲み、ホーキ星は喧嘩の相手をしてくれる。良き隣人のようである。
稲垣足穂には空への憧れがあった。16歳で飛行家を目指すが落第して自殺を考えるほどである。その後、複葉機の製造工場に勤務するなど何処かで空との繋がりを求めていた。『一千一秒物語』は複葉機製造工場勤務ののちに上京し執筆している。宮崎駿のような趣味だなと思った。宮崎駿と稲垣足穂が友達だったら親友か、犬猿の仲かのどちらかであっただろう。きっと後者に