M-1に出てみたいという夢

夢がある。
大人になって夢という言葉を使うのは何かめちゃくちゃ恥ずかしいけど、昔から密かに思っていて誰にも言えてない夢がある。

それはM-1グランプリに出ること。
いつかM-1に出て、お客さんの笑い声を聞いてみたい。人生で一度でいいから経験してみたい。
理由は単純明快で、ただただM-1や漫才が好きだから。子どもの頃、M-1で漫才の面白さを知り、その漫才で死んでいる心が復活した瞬間が何度もある。特にM-1は俺の青春と言っても過言ではない。笑い飯の奈良民族博物館やマリリンモンローのネタで腹がちぎれるくらいただただ爆笑したし、麒麟の野球ネタのオチは笑いと感動が入り混じった感じたことのない気持ちになったし、ブラックマヨネーズやチュートリアルの人間そのものの面白さと狂気に釘付けになったし、本当にM-1の魅力は挙げればキリがない。01〜10の初期のM-1も、15年以降の新生M-1も、とにかく大好きだ。

M-1は一般人でもエントリー費さえ払えば誰でも出れるから、いつでも挑戦は可能だけど、今の状態だと出れない。
人前どころか友達と話すのも今はしんどい状態になってしまったから、今はできない。
でも、今の状態から脱却するためには好きなことに集中して取り組むような環境が必要な気がする。それはもしかしたら、好きすぎて自分なんかができないと思い込み、挑戦すらしたことのない漫才かもしれない。自分の心の奥の奥に答えを求めるとしたら俺は漫才がしてみたい。

なんで俺は吃音なのにこんなに漫才が好きになってしまったんだろうと思うことがある。スムーズに話すことはもちろんのこと、間やテンポが最も大事な漫才と俺の抱える吃音の相性は最悪だ。正直、吃音でも接客したり会社で働いたりはある程度できることは分かってきたが、流石に面白い漫才を披露することはなかなかできないと思ってしまう。しかし、漫才をすることだけなら吃音でもできるから、元気になったら漫才の練習をしてM-1に挑戦してみたい。

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