「好きなものは好き」と言える気持ち抱きしめてたい(横山輝一『Try My Love』)
はじめましての人も、
前から知ってる方も、
ごきげんよう。
偏光です。
♪とらぁいっ!
とぅらいまいらーーーゔ!
(文字数:約1300文字)
タイトルで思い出した方には、
申し訳ないのですが、
槇原敬之さんじゃないです。
しかし槇原敬之さんも好きです。
社会的にどういった評判が立とうとも、
まさしく「好きなものは好き」と、
言える気持ちは抱きしめましょう。
と言いますのも「好きなものは好き」と、
口に出来なかった時代が、
私にもありました。
その象徴となった曲が私の場合、
横山輝一さんの『Try My Love』
ラジオ番組のエアチェック中に、
「うわ。これカッコいい」
と思って自らカセットテープに、
録音したにもかかわらず、
当時3歳差の姉とは同じ部屋で、
ラジオ付きCDコンポも、
エアチェック用のカセットも、
共有だったもので、
録音済みのテープを聴いた姉から、
「うわ。何この曲。ダサッ」
とさも不快そうに言われてしまって、
「好きなものは好き」と、
言える気持ちは挫けてしまいました。
「やだ。間違えて録ったの?」
「う、うん。そう。ごめん」
「上から次の曲かぶせて、
消してくれれば良かったのに」
「うん。そうだったんだけど、
ランキング番組だから次の曲が、
来週も聴けるか分からなかったし、
ごめんね。はは」
しかし皆様、
一度自分の心についた嘘は、
いつまでも容赦なく刺さり続けますよ。
姉はそのカセットをかける度に、
「あー。やだダサい曲来た」
「次の曲まで飛ばすよ」と、
それはもちろん言ってくるのです。
何の悪気も無いどころか、
何なら私のミスに気を遣って。
姉との仲だけは悪くなかったもので、
姉からも見下されるのはカンベン、
といった思いもありはしましたが、
最初に私がこの曲を、
「好きだから録った」
と正直に申し上げていたならば、
それでも姉の好みには合わなかったかも、
「こんなん好きなの? 趣味悪いね」とか、
姉の機嫌が折悪しく悪ければ、
言われてたかも分かりませんが、
「姉妹ともに好きでもない曲が流れる、
謎だらけの不快な時間」
とまでは姉に思われなくとも、
済んだわけです。
何なら掛かる度にノリノリで、
歌い踊り切れたわけです。
♪やぁくぅそぉくぅはぁ〜
いぃまぁはぁまぁだぁ〜
でぇきぃなぁいぃとぉ〜おぉお〜
なーいーたーねっ
とらぁい!
とぅらいまいらーーーゔ!
どんなつめたいぃ かぜにさえぇ
とらぁい!
とぅらいまいらーーーゔ!
まけないですすーもーおーー
きっちり覚えとるやないか。
まさしくその泥臭いダサメッセージが、
大好きやったんやないか。
冬場とかの冷たい北風を身に受けた、
折に触れて甦るやないか。
そのカセット聴かんくなって、
もう20年も過ぎとんのに。
♪かなしまぁせるぅためだけにぃ
であぁったわけじゃーないーーー
以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。