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そんなん手のひらで転がすぜ【肉食と草食の物語】

 こちらの企画に参加します。↓

(文字数:約700文字)


 齋藤から実際に告られた瞬間、正直に言って頭の奥から、
 めんどくさ、
 って湧いて出た。
 コイツ好意の圧が強すぎて、接し方間違えたら厄介な感じがすごくする。
 親友の友香(ともか)だってそうだ。良いヤツなんだけど恋愛の事となると、夢見がちっていうか、齋藤の事さわやかみたいにオナニーだってしないみたいに頭から思い込んで掛かり過ぎっていうか、んなわけねぇだろオスだぞアイツって後ろ頭からツッコンでやりたいっていうか。
 さて、どうしようかな。顔とか身体つきは好みだから、付き合ってやったって構わないんだが、齋藤、って名字書きたくねぇ、ってか名字変えたくねぇ、って言ったところでコイツ聞き入れてくれなさそう、って話にまで、ひと通りこなした程度で及びそう。
 良し。
 と私は腹を決めて、笑みを作ると、
「遊び相手だったら良いよ」
 とまずはそう言ってやった。
 自分のプライドの方が遥かに大事な男だったらそんなんふざけんなって嫌がるはずなんだが、
「それでも全然良いんでっ、お願いしますっ!」
 ときやがった。ほほう。ある意味大した奴隷だなおい。

 そんでどうしたかって? 親がいない間に私の家の、私の部屋にまで招いておいて、ひと通り寸止め状態にしといた上で、友香と二人きりになる機会を作ってやったよ。
 そこまで来たら相手は誰だって良いっていうか、先に進ませてくれた側の虜になるもんだからな。
 私をひどいヤツだって思うなら、男女を逆でイメージしてみろ。
 このくらいはわりかし普通にやってんだろ。むしろ上手いこと行かせてやった部類じゃねぇ?

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偏光
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