本気の方言【note版方言リサーチ】
はじめて見ゅう人も
前から知っちょうしーも、
まーぁ機嫌良う過ごされんね。
偏光じゃいけども。
今回は方言りさぁちに、
参加しちみゅうでて思うてなぃ。
ところでアホバカについちゃあ、
こげん事も昔書いちょったなぃ。
(文字数:約2200文字)
故郷:長崎県島原半島の南端
言うても今でんこげん言葉の、
話されよるとは思われんとばってん、
あたしのちっさか頃、
1980年代んあたりには、
父方のばあちゃんの問わず語りに、
昔ん話ばよぉ聞かせてくれらしたけんか、
耳に馴染んで骨身に染み付いておっと。
たまに思う様しゃべり出しとうて、
たまらんごてあっとよ。
前回調査内容
もう要らんとかもしれんないどん、
念の為に答えていっちょくけんね。
①アホバカの方言
「ふうけもん」:比較的お上品
「どべこす」:ビリとか、
動きが鈍い奴
「大将」:持ち上げておだてて
利用する相手に使う
「おうどか」:乱暴者。無礼者。
おそらく横道から。
「じだらっか」:怠け者。
おそらく自堕落から。
「あほんごた(アホみたい)」:
「アホ」は直球過ぎて、
洒落にならない。
生涯恨まれかねない。
②体調が悪い時の方言
「きつか」:身体的疲労
「しんどか」:メンタルも込み
「具合ん悪か」:明確な病
③会話で使うちょっとした方言
「あらーぁ」「まーぁ」:女性相槌
「ほいまた」:男性相槌
「おとろ」「おぉとろぉ」:驚き
今回の調査対象:④境界線がありそうな言葉
①「じゃんけん」
「じゃんけん」だったけれども、
テレビやゲーム等で入ってきた、
他所からの文化という印象。
単純な勝敗や順序なら、
年齢差や性別で決まってしまうので、
「あっち向いてホイ」などの、
派生遊びに使われる。
②「暖かい」「寒い」
「あったかか」:「暖かい」
言いにくいためか使われにくい
「ぬっか」「ぬくたか」:「温い」
「さんか」:「寒い」
「こしきれる」:手がかじかむこと
語源は「(指の)腰切れる」だと思う。
③「〜だ」を「〜ら」と言う
「〜ばい」
「〜たい」
「〜なぃ」:※否定ではない。
否定は「なか」になる。
「〜ばなぃ」
「〜げな」:推定(噂話等)
④「つまらない」
「つまらん」
「しょもなか」
「あいた」:「飽きた」
⑤棘とげ
物質としては「とげ」
ただし、
「こん枝はとがらしよる
(この枝には棘がある)」みたいに、
物を主語にしての、
動詞受身形で使う場合がある。
⑥「陰気、地味」
「暗か」:直球。
仲が良いor喧嘩覚悟
「気ん重か」
「(見とる側の)気ん重なる」:
相当に仲が悪い。絶交確定。
⑦「やってはいけない」
「そがんことはしたらつまらん」
※④「つまらん」が、
「よくない」「ダメ」
の意味にも使われる。
「くらわすぞ」
「うっ叩かるっぞほんなごてぇ
(お父さんから叩かれるよ本当に)」
注意とか理由の説明とかよりも、
問答無用の鉄拳制裁な印象。
「我の強か」は、
人格否定レベルの悪口。矯正必至。
⑧「捨てる」
「ほかす」:「放下す」
⑨「ものさし(定規)」
そのまま。
⑩「おっちん」ー座る
「おひざ」:正座(幼児語)
⑪「とても(非常に)」
たいて:目方
「たいてふとか(大きい)」
よぉさん:数量
「よぉさんもろた」
ほんに:質等
「ほんに良か物ば貰うて」
⑫片付ける
「なおす」:修理する、整えるも込み
「しまう」
⑬絆創膏
カットバン
⑭自分のことと相手のこと
自分:おい、おどん、おどんがた
※「がた(方)」は「家」を指す。
女性は自分一人のことでも、
「おどんがた(私の家)は」
と発言する事が多い。
相手:わい、あんたさん
おまえ、おんし(御主)
※これだけで記事が書けそうなほど、
相手との関係性によって細かく変わる。
敬語表現も含めて多岐に渡る。
⑮かき混ぜる
そのまま。
⑯手袋を身に着けること
履く
はめる
⑰「ちょっとの間」
ちっと
ちいっとばかし
⑱「明日のパン」ー明日の朝食用のパン
無い。
朝食は常にご飯と味噌汁。
ただし長崎市内に住んでいた間は、
土日のみ「朝パン」が存在した。
⑲体育のときの座り方
体育座りor三角座り
⑳「うるさい」
やぜなか:「煩わしい」に近い。
やかましか:騒音的なうるささに、
「煩わしい」混じり
ひっちゃかましか:騒音に耐えかねた感じ
㉑「盗む」
とる
こっそり(無断で)持っていく
※交番も無いので犯罪意識が低い。
(問題視されないわけではない。)
家庭・近隣間の対処に任される。
㉒「睨む」
「目のきつか(目つきが鋭い)」
※本人の意思とは思われない。
意思を持って睨んだなら、
家庭・近隣内に居続けるのは、
相当に難しくなると思う。
※目が疲れた場合も、
「目のきつか」になるけれども、
自分に言うか他人に言うかで分かる。
以上です。
ここまでを読んで下さり有難うございます。