シャーペンのカタカタ音
テストの時の、他の人のシャーペンの音が気になる。
そう、シャーペンと机が紙越しに当たったときの、あの
カタカタ言う音だ。
ただ、決して「その音に気になって集中できない」という意味ではない。
じゃぁ何が気になるのかって、あのように音が立つ原理が気になるのだ。
俺は普通に書いてみても、どう頑張っても
あんなにカタカタ言わせることができない。
どうやったらあんなカタカタ鳴るのだろう。
シャーペンの芯を出すためにカチカチ言うのは当たり前だし、
消しゴムで消す時に机が若干揺れてガタガタいうのも仕方ない。
ただ、シャーペンであんなにカタカタ音を立てながら書くのは、
わざとやろうとしても、できない。
どうやったらあんなにカタカタ言わせながら書けるのだろう。
カタカタ言わせてる人を観察してみた。
すると面白い特徴が見つかった。
そういう人たちは、シャーペンの持ち方があまり綺麗ではないのだ。
まるでペンを机に垂直に近い向きで持ち、
ペン先を机に打ちつけるような角度で書いている。
なるほど。ペンの重力がほぼ真っ直ぐに、机に伝わるわけだ。
そりゃぁカタカタ言うわな。
自分もやってみた。が、
その持ち方だとそもそもうまく字が書けない。
言い換えれば、「静かにじゃないとうまく書けない」のだ。
うるさいか静かかといったら、そりゃ静かな方がいいに決まっている。
昔から鉛筆の正しい持ち方にこだわってよかったと、ちょっとだけ思えた。