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食事にかける時間が足りない 秋豆絹

自分はご飯を食べるスピードが速いと思っていた。
中学生の時は、土日の部活で持っていったお弁当を3分で平らげ、すぐさま自主練に向かっていたほど。高校・大学の合宿ではカレーライスを一番乗りでおかわりし、周囲を(無意味に)圧倒していたほど。

だったのに…。

前から薄々気づいてはいたが、転職して昼食にかけられる時間が減ってそれは確信に変わった。
明らかにご飯を食べるスピードが落ちている。


心当たり、というかそのきっかけには自覚がある。大学3年か4年の時に掲げた目標だ。

・ゆっくり食べる

・よく噛んで食べる

・少し冷ましてから食べる

食事に関する目標しか立てていないのはさておき、この目標を心がけたことにより、一緒に食事をしている人を先置いて完食したり、早く食べ過ぎて消化不良を起こしたりすることがなくなった。

この変化はいいことづくしだし、もし爆速で食事をとらなければならない時は自分ではめた鎖を外して、一瞬で食事をすることができる。これはいいことしかないぞ、とほくほくしていたのだが、この鎖を外す瞬間というものがここ数年ほとんどなかった。おかげで鎖の外し方を忘れた。


具体的に言えば、ご飯を早く食べるのが何となく怖いのである。「こんなに嚙み砕けていないものを飲み込む!?却下だ!!」と胃腸からの猛抗議が聞こえてくるのである。

フードファイター全盛期をとうに終えて満身創痍の胃腸を抱えた私は、今までのツケを返すために胃腸様のご意見を一心に受け入れるしかない。


しかしこのままでは昼休憩の可処分時間のほとんどが食事に割かれてしまい、本当の休憩がまるでできない。
ゆっくりよく噛んで食べるのはいいことだが、これはこれで困った話である。

どうすればいいんだ~。

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