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自分の七不思議 「名前」 文箱ゆづき

名を呼ばれたとき、怖いと思ってしまうことがある。わたしの存在が輪郭を帯びてしまうみたいで。
特に、初対面の人とか、あまり親しくない人に呼ばれたとき。
ああ、その人に私は認知されているんだっていうのが、なんかまだ慣れないからかもしれない。
意識していなかった自分の名を、他人が認識して自分に返ってくるような感覚。
私はこの名前だったんだって、改めて自分を意識するような感覚。
「〇〇と言います」と、自己紹介するときも、そんな感覚がある。
自分は普段、自分の名前を自分のものだとどれほどわかっているのだろうか。

一方で、自分と似た響きの人の名前が呼ばれているときは、聞き間違えて返事をしてしまう。だから、無意識では、自分の名を自分だとちゃんとわかっているみたいだ。

自分の七不思議のうちの一つは、名前だと思う。



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