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「大麻でGX」バイオ炭づくりワークショップを開催しました
令和6年12月22日、令和7年1月11日と2回にわたってGX体験ワークショップを開催いたしました。
遅ればせながらのご報告です。
「大麻でGX」って・・・?
古来より麻を栽培し、麻糸、麻布を生産してきた「麻績郷」と呼ばれた三重県明和町は、2023年に「大麻でGX宣言」を行い、町内での麻産業の振興を産官学連携で実施する「天津菅麻プロジェクト」を展開しています。
まさかの強風注意報
「開催しました!」と言いながら、実は第1回目の12月22日は「強風注意報」が発令され、残念ながら安全面を考慮して畑でのバイオ炭づくりは中止し、代わりのプログラムをお楽しみいただくことになりました。
楽しみにしてくださっていた皆様、申し訳ございません。
そんなわけで、今回は1月11日のご報告をお送りします!
そもそもバイオ炭って何???
バイオ炭は、植物性の廃材や農業残渣などのバイオマスを、酸素の少ない状態で加熱処理(熱分解)して作られるもので、一般の炭と異なり、土壌改良材として農業に活用されます。
主な特徴は:
土壌中の水分や養分を効率的に保持
微生物の棲みかとなり、土壌の生物多様性を向上
炭素を長期間地中に固定できるため、地球温暖化対策としても注目
土壌のpH調整や通気性の改善にも効果的
近年は環境配慮型農業の重要な資材として、世界中で研究や実用化が進められています。
ヘンプイノベーション株式会社では、三重県より大麻草栽培者免許を受け、
三重県明和町のGX(脱炭素化)推進「大麻でGX宣言」の一環として、
農業残渣を特殊な器具により炭化させ二酸化炭素を固定したバイオ炭を焼成・農地施用し、地中にCo2を貯留することで二酸化炭素排出量の削減を実現する実証実験を行っています。
今回は、令和6年度に実証栽培が行われた圃場の麻幹を焼成してバイオ炭を焼成しました!
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寒空の下、低酸素環境で麻幹を加熱し、冷却時間にはお昼ごはんの後、こんな体験もしていただきました。
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現在、さいくう平安の杜で週末に行われている平安時代の貴族の一日を体験できるイベントに参加しました!
参加者の皆様にも、実際に平安貴族の衣装を着て、当時の貴族の遊びを体験していただいたり、平安時代のお菓子を楽しんでいただいたり。
また、神社に奉納される「祭祀舞」も見ることができました。
このイベントは2月末まで開催されているようですので、是非こちらもご覧ください。
その後、場所を移動して3つの座学を聞いていただきました。
そのうちのひとつが、三重大学の生物資源学部4年の久保さんによる「三重県明和町における産業用ヘンプ栽培による二酸化炭素吸収への貢献に関する考察」なのですが、この発表をとてもお伝えしたかったのです!!!
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久保さんはこれを卒論テーマにしており、昨年より明和町の圃場で様々な検証を一緒に行ってくれました。
今回、その結果をはじめて聞くことになったのですが、その前にまずおたずねします。
みなさんはヘンプが吸収する二酸化炭素はどのくらいだと思いますか???
ヘンプファンの方々はよくご存知かもしれませんが、
欧州連合(EU)公式サイトによると、「ヘンプは1ha当たり9~15tのCo2を吸収する」とされており、国連貿易開発会議(UNCTAD)が2022年に公表したレポートによると、「他の商業作物や森林よりも1ha当たり多くのCo2を吸収する」と書かれています。
私たちはこれまでに、ヘンプの魅力をお伝えするために、この数字を何度も何度も引用してきました。
この、何度も何度も引用してきた1haあたりの吸収量9~15tですが、久保さんの研究によると、なんと・・・
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今年、明和町の東裏という圃場で検証した1haあたりのCo2吸収量は、暫定計算で約13tだということが発表されました!
つまり、これまで引用してきた数字は本当でした・・・!
いえ、決して疑っていたわけではないんです。
でも、心のどこかに、「EUの大規模栽培の数字でしょう?日本の場合、どうなんだろう?」なんて斜に構えた小さい悪魔もいたんです。(私だけ?)
これからは、胸を張ってヘンプの1haあたりのCo2吸収量は約13tです!と言えます!!!だってそのヘンプ、この目で見てたもの!!!
ちなみにこのデータは、栽培におけるCo2排出量も割り出し、勘案された結果の数字です。
続いて、赤星栄志先生による「麻活用によるGX推進講座」でお腹がいっぱいになったところで、私からは簡単にHEMP HUBのご案内をさせていただきました。
参加者の皆様には、バイオ炭をお持ち帰りいただき、おなじみ麻福さんの麻炭をつかったお菓子も召し上がっていただきました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございます!!!
近々、新たなワークショップのご案内もできそうです。
楽しみにお待ちいただければ幸いです。