ブックエンドの夢
その夢の中では
私は目がよく見えなかった。
気が付くと
10冊前後の本が目の前に置かれていた。
ぼんやりした視界の中でその本達は
真っ直ぐ立てずに
不格好に寄りかかり合っていた。
その様子はなんだかチグハグな感じがした。
萎れていくように思えた。
このままだと、消滅していくような
そんなグッタリした雰囲気を醸していた。
ふと右手を見ると
ブックエンドを持っていた。
それを迷いなく本の隙間に差し込んだ。
本の列を区切ったのだ。
右側の列には二冊ほどの本が自立してシャンと立ち、
左側にはもっと多くの本が立ち並んでいた。
右側の本達は光り、
左側の本達は大人しくシンとなったが、
それぞれがキチンと自立した。
このバランスだったんだな、と思ったら
目が覚めた。