3年前に書きかけた小説の冒頭「失われた魔女の伝説」


失われた魔女の伝説 - 1



街の魔女協会へご挨拶へ行ったら門前払いをされた。

「登録したければインタビューを受けな」

らしい。

口ぶりから察するに、ただ話をするにも協会指定のインタビューを受けないといけないらしいので、さっそく応募してみたのだが、しばらく経っても返信はない。

まさか、こちらへ送られた鳩が迷子になったのかと思い、協会へ迷い鳩の連絡がないか照会してみたが、「鳩舎なんてない」と言われてしまった。

それは確かにそうだ。私の鳩たちにも、カゴなど必要になったことはない。

魔女が鳩を使うようになったのははるか遠い昔の話、物覚えがよくって人に一番なついたのが鳩だったからだという。

我々にとってみればタカでもワシでもいいのだが、見た目がゴツいから、手紙を渡す直前に警戒した受け取り手から迎撃されかねない。

古くには、送ったタカが撃ち落とされたうえに、手紙ごと死体を焚かれたこともあったそうだ。

なんぎなんぎ。

さて、今日はふたたび街へ出る。

まず、この街がどこの何という街なのか、
この街に私の友人がきているか、調べなくてはならない。



――


うん!!!とても好みです!!!
自分が書いてるから当たり前かー😹

へみ

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