3年前に書きかけた小説の冒頭「失われた魔女の伝説」
失われた魔女の伝説 - 1
*
街の魔女協会へご挨拶へ行ったら門前払いをされた。
「登録したければインタビューを受けな」
らしい。
口ぶりから察するに、ただ話をするにも協会指定のインタビューを受けないといけないらしいので、さっそく応募してみたのだが、しばらく経っても返信はない。
まさか、こちらへ送られた鳩が迷子になったのかと思い、協会へ迷い鳩の連絡がないか照会してみたが、「鳩舎なんてない」と言われてしまった。
それは確かにそうだ。私の鳩たちにも、カゴなど必要になったことはない。
魔女が鳩を使うようになったのははるか遠い昔の話、物覚えがよくって人に一番なついたのが鳩だったからだという。
我々にとってみればタカでもワシでもいいのだが、見た目がゴツいから、手紙を渡す直前に警戒した受け取り手から迎撃されかねない。
古くには、送ったタカが撃ち落とされたうえに、手紙ごと死体を焚かれたこともあったそうだ。
なんぎなんぎ。
さて、今日はふたたび街へ出る。
まず、この街がどこの何という街なのか、
この街に私の友人がきているか、調べなくてはならない。
――
うん!!!とても好みです!!!
自分が書いてるから当たり前かー😹
へみ