宇宙は孤独な趣味…ではない
5月12日、午前4時。
「ピピピッ ピピピッ ピピピッ…」
…アラームが鳴っている。徐々に大きくなるアラーム音を恨めしく思いながら、なんとか寝床から這い出る。
今日は久しぶりに晴れている。着替えを済ませて、天体望遠鏡を持ち、近くの河川敷に向かう。春とはいえ、夜明け前のこの時間はさすがに寒い。おまけに春だからと油断した。かなりの軽装で出てきてしまったのだ。体感で10℃くらいだろうか…とにかく寒い!
初めのうちは眠気でぼんやりとしていたが、この寒さで徐々に頭はスッキリしてきた。ニュートン式反射望遠鏡を赤道儀にセット。ファインダーを覗き、月を捉える。月齢21.6くらい。満月を過ぎて約1週間…下弦の月だ。
その時、ふと思った。
眠気を押しころし早起きして、こんな寒い思いまでして、いったい何が私を早朝天体観測に駆り立てるのか?
自慢ではないが、私は自分にあまい。困難な道と楽な道の2択があったら、確実に後者を選ぶ。つまり怠け者。
その私がなぜ?眠くて寒い中、望遠鏡を担いで天体観測に来ているのか?
興味ないかもしれませんが…つづく
※天文・宇宙に関するエッセイ的なものを、毎週水曜日と土曜日の21時ごろ更新…できたらいいなと思っています。