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SVランクマッチのレギュレーションHに関する私見
上記記事のように、公開のまま残す記事において、表現や誤字の訂正や必要と思われる追記を行うことにしました。
一度読んだ方でももしお読みいただければ嬉しく思います。
以下に20本ちょっとの記事をマガジンでまとめておりますので、この記事をご覧いただいた後、ご興味がありましたらご覧いただければ嬉しく思います。
先日公開した「初心者が絶対に理解すべき受けサイクルへの勝つ方法の学び方」でも書きましたが、新規に記事をNoteに書くつもりはなかったのですが、別件で書いた文面についてこの場にも載せてよい(むしろ載せろ)といわれましたため、この場に掲載させていただきます。
本来note用に書いたものではないので、初心者向けでもありませんし、文体もnote用の文体とは違いますが、ご興味がありましたらご覧ください。
もうポケモンの絵のネタもないので適当なものを使っています。
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私が過去書いていたnoteでの記事(現在もその記事を含めて一部公開中です)で、レギュレーションが「客観的な視点として面白いかどうか」の私的な指標として、いわば「ダブルバトル理論」というものを書いたことがあります。
その記事は結構な数の方に閲覧していただけていますし、一理あると言っていただく機会が多いものでしたので、興味をお持ちいただけたらよろしけ
ればお読みください。
SVランクマ レギュレーションGとHに関する私見|へる
大雑把に言うと、「一般的にはガンガン攻め合う対戦の方が面白いと思う人が多い」という話なのですが、いわゆるまもみがグライオンやエルフーンみたいなものは一部の人にしか面白くないし、なんでも守れるみたいなのは対戦を面白くする要素ではないので、攻撃性能が防御性能を上回る環境の方が一般的には面白いと思える人が多い、ということです。
それに基づいて考えてみると。
最上位勢の中での見解や、逆に実力が十分でないために環境を問わず元から受けパーティーを崩せない層の見解はわかりませんが、私(3桁最下層~4桁上層くらい)から見ると、後述するような問題点を除けば概ね攻め合うパーティーの方が強めと言える環境だったので、今までのルールの中では悪くない評価ができる環境だったといえるのではないでしょうか。
ただ、今回はそういった客観的というか一般的な視点の話ではなく、私個人の視点においてこのレギュレーションをどう思うかについて書いてみたいと思います。
この先書くのは、ある程度客観的な根拠は示すとはいえ、「本当に私の私見」であり、1プレイヤーのただのボヤき的なものです。別にみんながこう思うだろうという話ではない。そう御認識ください。
まず結論から言いますと、「伝説環境よりかはマシだが思った以上に結構面白くない」です。
その理由が、「あまりにも工夫の余地に限界がある」ことがあります。
というのも。
準伝がいなくなることが思った以上にパーティーのバリエーションに影響が大きかったなと思うのです。
ある程度わかっていたことではありますが、いわゆる「一般ポケの上位層」と「準伝」の聞のパワー差に比べ、「一般ポケの中層以下」と「一般ポケの上位層」の聞のパワー差が大きすぎるということを再認識しました。
ありていにいうと、準伝以上が排除されたことで活躍の場が与えられた層による「構築プール」より、準伝以上が構築していた「構築プール」の方が非常に広く、結果的にパーティー構築のバリエーションがあまりに選択肢が狭められすぎたと感じています。
準伝以上の個体は一定の基礎パワーがあるので、1体につき相応の個体調整幅があります。しかし一般ポケの中層以下はパワー不足が原因で型の層の薄さが目立ち、仮に準伝が1体いなくなった代わりに1体の一般ポケモンが環境に現れることができても、実際には数体分の構築上のプール差が生まれてしまいます。
1体の想定ですらそうなのですから、これがパーティー構築単位でみればその数倍の構築プールの差となります。
本来であれば新しい環境には新しい環境なりの調整が生まれるものではあるのですが、そこに足かせがありました。準伝がいたころでも戦えていた一般ポケモンの多くがそのまま残っていることです。
そのあたりがいる以上、そのパワーにあらがえないといけない分、全くまっさらスタートな環境調整ではなかったからですね。
だからこの環境、使えるポケモンの数以上に、構築幅が程度を超えて激減しているように感じるのです。
例えばですが、「ある程度アーマーガアを見た目で圧迫できる毒びしまきが欲しいな」と考えたとします。
候補を探してみてください。
なにこの選択肢って思いませんか?
テツノドクガほしいなとかですらなくて、なにこの選択肢?って思いませんか。ならまあマスカーニャもどくびしまけるんだからマスカーニャでどくびしまけばいいか、になってしまうのも納得ですよね。
伝説環境は正直カオスすぎて競技環境として崩壊していたと思いますが、そうはいっても選択肢が減りすぎるのがよいとは当然言えません。
よくsvにおいてカイリューが強すぎるという話がでますが、個人的にはカイリューは(妖テラ電磁波渦アンコ系以外)私の中ではこのゲームを面白くしている要素だと思っています。
中途半端な強さではなく一定の抜けた強さがあるため、技範囲から恐ろしいほどの型を持ち、結果的にパーティー構築に幅を持たせる動力源になっているので、いわゆる入国不可ポケモンが多い現代のポケモンにおいて、SVにおいてはむしろカイリューがいたことがパーティー選択肢の考察を面白くしていると個人的には思っています。
ポケモンの選択肢が限られていた中でも色々なパーティーができていたのは、カイリューがいたからだと思うのです。
しかし実際問題、私にとってはそれがカイリューではないとはいえ、特にレギュHにおいて、「こいつらがいなければ絶対もっと面白かった」と思う個体は存在します。
それを理由つきで述べることで、このルールの個人的に思う問題点を挙げようと思います。
ちなみに。先に言っておくと、それはアカツキガチグマでもカイリューでもオオニューラでもありません。
まず1体目は、不快マジレスで多くのポケモンを食い尽くす、「へイラッシャ」です。
へイラッシャがこの環境においてどれだけ強いか、という話は私的にはぶっちゃけどうでもよくて、「伝説環境ですら受け個体としてまともに使えたこいつがこの環境に残された」ことが、かなり大きな問題を生んでしまったと思います。
ザシアンのダメージを見ても思いましたが、おそらくこのへイラッシャ自体が「剣盾伝説環境の惨状を見た公式が、それを受けて伝説環境で戦えるよう調整された受け個体」として生まれていると思います。
しかし皆さんご存じのように、伝説個体と一般個体のパワー差は圧倒的ですから、一般ポケモンしかいない環境においては、物理ポケモンがこの受けパワーの水準と渡り合えるのはごく一部に限られることになります。
だってこいつそもそも準伝水準でしょどう考えても。相性として突破できる個体はともかく、本当にただ普通の並みの一般ポケモンが火力で突破できる数値や特性に調整されていません。
勿論立ち回りでの突破方法はいくらでもあるのですが、そうはいっても現実的に「いやこいつへイラッシャでマジレスされるだけだよね」な個体が多すぎるせいで、カイリューがどうのという以前に振り落とされる個体、あるいは調整が山のように積み重なります。
しかも、ダブルバトル理論的な面でいう「ランクマを面白くする要素」になりません。いわゆる「受けが強すぎる」系を地でいっているため、実際にはやってくることはほとんど「あくび・地割れ・のろい」とかの、対戦相手からすれば「またかよ」「おもんな」系の挙動ばかり。
こいつの存在があるせいで、プールを狭める結果になっていると思います。
また、「どうせ遅いならクソ堅ければいい、ならラッシャでええやん」みたいな流れにもなってしまうというか、ヌオーですらすみわけを与えられなかったくらいなので、自分視点でも相手視点でも、結局全てにおいて「型を減らす」だけな要素にしか働いていません。
まあ「クソ耐久」「優良タイプ」「ねむる」「地割れ」「あくび」を全部持ってるのはやりすぎですね、少なくとも。
2体目は、素早さ種族値が絶妙すぎた結果、逆に圧倒的に悪影響を出してきた「ブリジュラス」です。
他の方がどういうかはわかりませんが、この環境を最もつまらなくしている原因は何かと言われたら、私はブリジュラスだと思います。
なぜか。
「S 8 5族の一流ポケモン」というところです。
例えばパオジアンやハバ'タクカミのように、「S 1 3 5族の一流」 は、その存在によりS1o00族あたりの価値を圧倒的に貶めたものの、逆にS80前後といった中速体の素早さ調整に価値を生み出しました。
というのも、ハバタクカミ等の存在は、ある程度Sが高い層の調整等において「どうせS振ってもカミに勝てんなら素早さはいらん」といた開き直り調整が生まれ例えば「HA」といった調整を許容する一要素となっていました。結果として「じゃあSを振ればそういった素早さを甘えた早い奴らは抜ける」というくらいの種族値のポケモンは最速にする価値が出たのです。
それに対して、「S 8 5族」は、「抜こうと思えば普通に抜ける」というラインですが、逆に言えばだからこそ「抜けなければ評価が落ちるライン」となってしまいました。
実際レギュHにおいて、最速ブリジュラスを抜けるのであれば、わざわざそのラインより素早さを振らないことはよほど理由がないとしませんよね。キラフロルの評価が上がったのは、「最速ブリジュラスを抜ける」という種族値の影響もあるはずです。
例えばカイリューは「S80族の一流」ですが「竜の舞」があるために、わざわざこのラインを無理して声に行くのかは疑問があるものの、ブリジュラスには加速技がないために、元から抜いているか抜いでいないかの差がそのまま反映されることが多いため、ブリジュラスを抜いているかの差があまりに大きくなりました。
例えばヒスイイダイトウオスは、ハパタクカミがいる環境では最速にしていると、どうせ中途半端に素早さを振っても仕方ないから素早さを削って耐久に回していた系の個体を抜けたのですが、今は素早さを振ることに意味がありすぎてブリジュラスを抜けるなら大抵抜いているくらいまでは降られている以上、すいすいやスカーフでないとヒスイイダイトウは大抵の相手アタッカーの上をとれません。
必要素早さラインが落ちたことで、ガブリアスといったラインがいきいきしているのはいいことなのですが、逆に言えば全体の素早さ水準は実は底上げされてしまい、素早さの甘えが許されない個体がいたり、そもそも一定以上の素早さになりうる個体以外、かなり扱いが難しくなってしまったのです。
要するに、ハパタクカミが基準点にいたことで削られていたパーティー選択肢より、プリジュラスが基準点に食い込んだことで削られたパーティー選択肢の方が多く感じるということです。
ある意味面白いのは、ハパタクカミがいた時にはむしろブリジュラスがS85族であったのは逆に調整幅として面白さを提供していたということです。ハバタクカミがいなくなったことでここまでの状況を生むとは流石に思っていもいませんでした。
また、これは本当に私の価値観なのですが、こいつのせいでサーフゴーを強いと思えなくなっているのも私的にはマイナスポイントです。
というのも、個人的には現環境のサーフゴーがとにかく使いづらい、ありていにいって強いとあまり思えません。
なぜか。
素早さ基準値にブリジュラスが割り込んだせいです。
仮にランクマを、そのレート別に
「上位環境」
「中位上層環境」
「中位下層環境」
「下位環境」
と分けるとします。
このうち、上位環境はメタがある程度目っていてプレイヤーレベルも高いので、「パワーが多少落ちても環境適合を狙えば強く運用できる」状態なのは以前から共通しています。それは私がいる「中位上層環境」も同様です。
しかし。少なくとも現環境において、「中位下層環境」「下位下層環境」は、その層に所属するプレイヤーの特徴から、「単純なパワーのぶつけ合い」や「意味不明な調整」に頼るパーティーが多く、よくわからないプレイやパーティーも多いため、「単純なパワーを減退させてメタに寄せる」という運用自体がやりすぎるとあまり強くありません。
なぜなら、その層は単純な技術不足やそもそも考え方がカジュアルすぎて、準伝がいないからとマイナーすぎる個体を使いたがったりするためですね。
そうなると、ありていにいうとこの層では「パワーによるゴリ押し」が一定の人権を得ることになります。それを咎められる層がいないためです。
しかし、少なくともこの環境に限って言えば、これは当たり前なことだと思います。
さて、そういう環境においてサーフゴーの立ち位置を考えてみると。
サーフゴーのS種族値はS84とブリジュラスの1つ下で、サーフゴーに加速技はありません。
つまり、スカーフを持たせる以外にプリジュラスやブリジュラス抜きに調整された数々のアタッカーたちを抜く方法がありません。
そもそも、ガブリアス、マスカーニャ、エースパーン、ウルガモスもそうですが、基本的にこの環境のアタッカー運用される素早さが高くて火力のあるアタッカーの多くはサーフゴーに属性相性有利をとれます。そして先述の理由から、それらが力づく系構築ではあっても準速程度までしかSを甘えず運用されるために、サーフゴーなんて眼中になかろうが、結局サーフゴーが上から殴られて力づくでつぶされてしまうんですね。
上位環境では活躍したらしいチョッキサーフゴーといった型がでましたが、下位環境ではじしんやタイプ一致テラスはたきなどで上からゴリ押しされるだけですし、個人的には「要するに普通にサーフゴーを運用しても強くないから多少歪ませるしかないんだろうな」と思ったのが正直なところです。
だってそれこそSV初期のレートではスカーフとか眼鏡を適当に持たせて強かったですからね。今の環境、みんなブリジュラスを抜こうとしてくるせいで、サーフゴーが多少耐久を振ってわるだくみしようが、煮るなり約なり好きにできます。1体は抜かれるかもしれませんがまあそこまで感があるのが実情です。
みなさんも、サーフゴーが打ち分けた時点で、「ならまあなんとでもなるか」になりませんか?
私のnoteの記事でも書きましたが、サーフゴーのとくせい自体は狂って強いとは思うものの、その強さはsvのシングル環境をつまらなくする方向とは思っていません。逆に特に初心者でもある程度ランクマで戦える下地を作っていると思っており、「必要悪」としての強さだと考えています。
ちょっとやりすぎなところは修正してほしいものの、私は「攻めている側が強い環境を維持する」という視点でいえば、サーフゴーは環境で「とりあえず適当な調整であっても無難に使えるような環境」であるほうがよいと思っています。
というのも、サーブゴーは「使うのに技術はほどほどでいい」存在でないと、初心者が使いにくくなるので、本来初心者のためにあるようなポケモンとしてのなすべき貢献がなくなって、ただの狂った特性個体になってしまうんですよね。そうなったら逆に害悪ポケモン扱いされるような存在に寄っていったしまいますし。
ということで、まとめてみますと。
私がこのレギュレーションにイマイチ感を感じるのは、環境として「ブリジュラスより早い(あるいは早くなれる技を持つ)もの」の価値が爆上がりし、そうでないものはそれが持ちうる役割がへイラッシャとかみ合いがよいものしか存在価値が激減してしまいました。
結果的に元から狭められたプールがさらに狭められ、かっ狭められた範囲に残った個体も準伝環境に比ベバリエーションがないため、準伝環境以上に「やってることに差がなくなった感」があります。
さらに、サーフゴーが素早さ調整ン巻き添えを食った結果、初心者には使いづらい個体になってしまい、初心者がサーフゴーで害悪となんとか戦おうとしたら、サーブゴーを出したためにごり押しに負けかねないといった、初心者に優しくない方向に進んでしまったと感じました。
その結果、一般ポケのなかでも性能がとびぬけたあたりがさらにとにかくとびぬけてしまうこととなり、「別にこの環境独自の面白みがないけどやれることはやたら減ったなあ」という、しょうもない結論になりそうだと思うのです。
正直、伝説環境の後に来たから面白く感じているだけで、多分DLC前の準伝環境とかの方が普通に面白いと思います。
このような感想が自分の中ではっきり証明・・・というとアレですが、そうされた要因として、11月半ばごろのとある1日の経験があります。
最終戦績としては失速した結果自己目標到達ならずだったのですが、私がここで書いた感じの感想をベースに作ったレート上げ用のパーティーを使ってみたときのことです。
なんと、というと大げさですが、18戦17勝(うち16連勝)という、私程度では流石にアレな戦績をたたき出し、一時的にやたら高い位置につけてしまいました。
流石に自分史上でも流石にいまだかつてない出来事で、その日は酒飲む前に数戦ゃるかくらいの感覚で始めたのに、あまりに負けないので気づいたら酒飲んでる場合じゃない時間になっていてそのまま寝たくらいです。
毎回これができれば私もいい戦績を出せるかもしれません・・・。当然実力的には無理なんですけどね。
この記事を書く上で、改めてなぜこれが起きたのかを考えてみたのですが。
結局この環境、私が機械的にレートを上げられるようなあたりのレート帯、つまり中層の中でも中層くらいまでに対しては、svももう発売から相応たっているためかそれぞれの層の間に実力差があるのもあって、ある程度ただマジレスしていきつつ、よくある選択肢への対策を普通に組み込むだけで、ほぼなんとでもなってしまうということなのです。
ここまで書いたような要素から相手の選択肢が絞られすぎてしまったため、そこを配慮するだけで、同じような動きで勝ち続けられてしまうことが証明できてしまった感があります。
要するにマジレスベースにパーティーを仕込むだけで、メタの仕掛け合いが発生しうるラインまでたどり着けてしまうんですよね。比較的プレイングとして優しい範囲では、マジレスにマジレスを返す選択肢が限られすぎているので・・・。
ということで、最終的に私が乙の評価をひっくり返すようななにかがあることを期待しつつ、最後まで戦いたいと思いますが、あと一か月を残しつつも私的には割と残念な評価になっているこの環境でした。
皆様にとってはいかがでしょうか。私とは真逆に一番面白いといった方もきっといらっしゃるでしょう。なにが正解ということもないですが、より多くの方にとって面白いと思える環境として締まることを願います。