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どうして初心者は対戦相手に自分の構築がバレていることに気づけないのか

先日から複数回、ポケモンに関する記事を書かせていただいています。
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なぜポケモンランクマッチで「地雷」調整を使い続ける初心者が勝てるようになりにくいのか|へる (note.com)
ブリジュラスに対する懺悔|へる (note.com)

 なお、あまり詳しくないのですが、「マガジン」という機能で記事をまとめられるらしかったので、一部まとめてみました。よろしければご利用ください。
 その他初心者の方に役立つかもしれない私の記事(202402)|へる|note
 ポケモン対戦初心者が知っておくべきこと編(202402)|へる|note
 ポケモン対戦初心者がすべきでないこと編(202402)|へる|note

 今回は、対戦していて気になった初心者の方にありがちなプレイミスというか、状況判断ミスについて書いてみたいと思います。

  先日私が驚いたことがあるのですが、対戦相手の方が、自分が使っているウーラオスがスカーフ運用していることがバレていない、と思っているフシがある立ち回りをしたことがありました。
 事実として、この試合では、ウーラオスはとんぼ返りといったこだわりアイテムが疑われる技は特に打っていませんでしたし、ウーラオスの素早さのほうが元から早い相手にしか面と向かってはいなかったのですが。
 他にも色々色々怪しさはあったのですが、相手のウーラオスがすいりゅうれんだをうつときに水テラスタルをしてきたことで、ほぼ私の中では確定的となりました。
 というのも、昨今水テラスをしてくるウーラオスは、ほぼスカーフしかいないからです。少なくとも私はこの1か月の百戦以上をしているうち、スカーフ以外の水テラスウーラオスを見たことはほとんどありません。

 これは割と真面目な話ですが、試合進行を振り返ってみるに、もし相手が自分のウーラオスがスカーフだとバレていると気づいていれば、立ち回りを変えることで、同速勝負という乱数に頼ることにはなりますがまだ勝ち筋が残っていた試合でした。
 つまりそれをつかみにいかなかったのは相手のミスで、そのせいで負けが確定してしまったんです。

 ということで、今回は短いですが簡単にそのあたりの話と、なにが重要なのかをまとめてみたいと思います。

〇初心者の方が思っているより、相手は1ターンで多くの情報を得られる

 これは別の記事でも述べたことですが、ポケモンホームでの使用率等の情報は統合的なものなので、「こういうときはこう」みたいな限定場面での情報は書いていません。
 よって他の方法で情報を得るしかないのですが、わかりやすいのは上位の方が使っている構築が前期どういったものだったかでしょうか。
 個人的には、SVは昔やっていたころに比べ、ネットでの情報共有が容易になったせいか、あまりに上位構築のパーツそのままのものが多い・・・というか、あまりにみんながみんなやたら同じものを使うので(これに関しても後日別記事を書こうとおもっていますが)それもそれでどうなのかと思っているところですが、そう思ってしまうくらい割と同じものを使っている人が多い感じはします。
 そしてそういったものをそれなりにやりこんでいるプレイヤーの方は一通り知っていますから、一定の「匂い」を元にその目星をかなりつけることができてしまいます。

 いわゆるスカーフ水ウーラオスの水テラスが多いのは、特定の特性以外は無効にならない高速超火力をぶち込みに行くため。そもそもコンセプト的にも水テラスが非常にかみ合っています・・・というか、水テラスコミでないと打点が足りなかったりするので、役割論上必要なことが多いんですよね。
 それに対し、いわゆる耐久よりに調整されたような水ウーラオスは、防御よりのテラスタルになっているのが基本です。なぜなら趣旨を達成するには相手の攻撃を耐えなければならないからです。これはウーラオスでなくても同じですよね。タイプ一致テラスは火力を最大にするため。そうでない場合は耐久よりにするのが基本です。

 つまり、水テラスを水ウーラオスがした時点で、勿論一切例外がないとは言わないまでも、ほぼほぼスカーフを持っていることがほぼ確定なのです。
 一時期だけハチマキもちが水テラスだったことがありますが、基本的に過剰火力になりやすい上、ウーラオスの素早さでは十分とは言いづらいため、基本的に今水テラスハチマキウーラオスはいません。まあ現環境での現場判断としては、いたら事故に近いレベルでしょう。

 少なくとも、実際にスカーフであったとしてもなかったとしても、です。

 水テラスタルした時点で、相手プレイヤーの方は、「相手にスカーフをもっていると思われた」と考えるべきだったのではないでしょうか。

 本来のすばやさより早ければスカーフであることは確定。それは当然ですね。でも本来の素早さより早くなければスカーフであることを気取られないということではないのです。

〇「相手が気づくことができる」に気づかないということはどういうことか

  先ほどのスカーフの例ですが、勿論「うっかり」ということが絶対ないとまでは言いません。ですが、普通は自分が水ウーラオスのテラスタルについて知識があれば気づくはずです。つまり知らないから気づかない。ということは、相手の方は、私を含めた対戦相手が水テラスタルをしてきても、スカーフが怪しいことにも気づかないわけです。

 でも、言うまでもないことですが、相手がスカーフをもっているかはポケモンにおいて非常に重要な情報ですよね。そしてスカーフに限らず、何を持っているかに限らず、アイテムを割る作業というのは非常に重要な情報源になりますよね。

 例えば私はゴツゴツメットをもっているサーフゴーが鋼テラスタルだったことを見たことはありません。だって耐久するためのサーフゴーなんだからタイプ一致火力はよほど綿密な計算がなければ求めないでしょう。つまりゴツゴツメットをもっていた時点で、かなりしっかり耐久を振っていて、おそらく鋼テラスタルではない。耐久をそれだけ振っているということはおそらく素早さはあまり振っておらず・・・と色々わかってくるんですよね。
 つまり、ゴツメサーフゴーになにか一撃当てた時点で、ダメージ量やこういったアイテム等から、かなり多数の情報を触った側は得てしまうんです。そしてそれに気づかない人は、それだけの情報量を得る知識を持っていないことになります。

 そうなんです。
 相手が気づくことに気づけないなら、自分も気づけない。
 相手の狙いを。
 相手のポケモンを。
 気づけば何とでもなるもろもろを。
 気づくことができない、ということなのです。

 だから、相手が気づいたことにも全く気づけないというわけです。

 さて。タイトルを回収することがとりあえずできたわけですが・・・。

〇相手を「割る」のがどうして大切なのか

例えばですが、こういう言葉を聞いてどう思いますか。
 「相手の山札を残り6枚にすれば勝ち」
 なんのことか、おそらくほとんどの方はわかりません。
 これは私が以前やっていたカードゲームの話で、相手が残り山札4枚の時点で使うと、山札がなくなった扱いになって勝ちになるカードがあったんです。でもそのこと自体はカードに書いておらず、あくまで書いてあるのは「山札を4枚横に置く」ことだけ。公式裁定として出ていただけでした。
 だから、知らない人は下手をすると永遠に気付きません。
 何を言いたいのかというと、このカードの効果を知らない人は、こういう勝ち方があることを知らないので、相手がそれを狙っていたとしても気づかない。相手がどうやって自分に勝とうとしているのかに気づかない。だから相手の狙いを許してしまう。だから負けてしまう。
 
 さて、ポケモンに置き換えて考えてみましょう。
 私たちだって常に相手が自分にどう勝とうとしているかを把握しないといけません。なぜならそれを達成させたら私たちが負けるからです。
 積めば勝ちになるからそれを狙っているなら積ませてはいけません。積まれたら負けだからです。
 スカーフで水テラスして水流連打を打てば勝ちになる状況を作ろうとしているなら作らせてはいけません。だってそうしたら負けるからです。

 そしてそれに気づかない人はそれを防げません。
 だって知らないからです。防ぎようがないですよね。

 だから、一定以上のベテランのプレイヤーは、対戦中、常に、「相手がどういうポケモンを持ち込んだのか」を常に割ろうとし続けています。
 なぜか。
 割れるかどうかで勝つか負けるかが決まることが実際にあるからです。

〇「相手の情報を得る」ことができなければ、極論「全てが運」とやっていることが変わらなくなってしまう

 前提として、勿論乱数要素は0にもならないし、相手がめちゃくちゃすぎて見込みが外れることなんてそこまで珍しいとは言いません。
 結構極端な言い回しをしていることも事実でしょう。
 でも、いわゆる運というのが乱数と不確定要素で構成されているとするならば。
 不確定要素、それを減らすことはできます。

 「情報がない」状態というのは、極論ですが「なんでもありえる」状態ということです。「なんでもありえる」ということは、「何が起こるか予想できない」ということです。
 逆に言いましょう。情報があれば何が起こるかは予想できます。

 こんなことはありませんでしたか?「もし相手がスカーフでなかったらふいうちを打って勝ってたのに!」「相手がスカーフだったなんて!運がねえなあ!」みたいな。
 さて、あえて聞きましょう。

 「本当にそれ、スカーフだってわかる方法はなかったんですか?」

 勿論なんでもかんでもみんなが運のせいにしているという意味で言っているのではありませんよ。そうではなく、「わからないものをわからないままにしておく」ということは、「不確定なものを不確定なまま放置する」というのは、結局のところ「自分に都合よい状況になるといいと思っているだけ」になってしまうので、それってつまり「俺の運次第」と変わらなくなってしまうということです。
 追加効果の乱数とか同速勝負といった、そういう次元の「本当の運」にしても、それに頼らなくて済む状況を作れればその運ゲーは回避できる。しかしその回避できる情報を意図的に作るには、相手がスカーフをもっているか等を割りに行って・・・。

 もういいですよね。長々と述べることでもないでしょう。つまりはそういうことです。

〇まとめ

 ということで、簡単にまとめてみましょう。
・自分が知らないことは、自分が気づかないだけでなく、相手が気づいたことにも気づけない。
・気づけないということは、先が読める情報を得ることができない。
・自分が気づけず、相手が気づいたことにも気づけず、相手だけが一方的に情報を得ていけば、当然相手が一方的に有利になっていく。

 いかがでしたでしょうか。
 実際に気づくための情報をもっているかどうかで、明確に有利不利の差がつくのはイメージできましたか?
 広い話をし始めればきりがないでしょうが、少なくともスカーフをもっているかの判断が勝敗に直接影響するのはわかりやすいですよね。

 もしちょっとでも「まずいな」と思った方がいれば、他の記事でも書いているように、そう、「まずは座学」。対戦に入るより先にまずは座学。必要なことを覚えるまでは座学を過少に扱わない。そのことを心掛けていただきたく思います。
 私の記事も、少しでもそのお役に立てれば幸いです。

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