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『大人の領分』総集編 「こどもの国。」

【あわせて読みたい:これは付録付き一話完結連作短編集『大人の領分』の各付録末尾「の、こどもの国。」の総集編です。大人なみんなの、こどもの国。のみ!】

こんにちはこんにちはこんにちは!
誤植ではなく挨拶ですこんにちは世界です、こんにちは。

『大人の領分』の付録「…という人(の、素描)」は、お楽しみいただけてますでしょうか。

 何を隠そう、自分で言うのもなんですが、私はこの付録の末尾のコーナー「の、こどもの国。」、書くのも読むのも大好きで…本篇と付録の解説・インタビュー部分が書きあがってから最後のお楽しみに書くのですが、本当に好き。何度も読みたいのに、分散してて「こどもの国。」だけ読むのがちょっと面倒なので、まとめ記事を作ってみることにしました!

とか言いつつ、まとめてみたらすごい量だったため、はじめてnoteの機能で目次を作成。チリツモというか継続力というか点滴石を穿つというか、あらまあ、こんなに書いてたんですね…。

各ノートにとぶリンクもポチポチ貼りました! もう一度会いたい人、まだ会ってない人に会いに来てもらえますと、幸いです。ちなみに私の個人的なお気に入りは…全部、ですが、智史、ユキ、柚希、蓮ですね。見事に攻め・攻め・攻め・攻め(笑)

では早速…♡


大人な茅瀬の、こどもの国。

大人な茅瀬の、こどもの国。鎌倉にぶらりと観光に行って、乗ってみた人力車。気に入った曲を通勤中、一週間くらいはリピートでかけ続ける習慣。週末に通ってた水彩画教室。の、老先生とのデートで散歩をした時に拾った、どんぐり。出張もあるし深夜まで働く日もあるしで基本忙しいから飼えないんだけど、近所の動物園のふれあい広場で触るヒヨコやハツカネヅミの、あったかくて柔らかい、優しさに満たされるような、一緒に生きてる感じ。コーヒーとチョコレート、紅茶とプリンアラモード、緑茶と最中。知らないことを知るときの、わくわくして新しいことをしているという高揚感。温泉で誰もいない時に、ゆらゆら、体を浮かべて、水から顔を出す自分の膝や胸が感じる、揺らいだ水面の肌ざわりに、うっとりすること。セックス中に繋がったままくすぐり合って、涙目で笑いながら、キスする瞬間。智史のことを考える時に感じる、ぞくぞくするような、満たされてるような、全然足りてないような、そんなふうに足りてない気がして切ないのがなぜか楽しい、そわそわして、キラキラした、恋しい気持ち。


大人な智史の、こどもの国。

大人な智史の、こどもの国。1回目のセックスが終わったあとの小休憩でアルフォートを食べた茅瀬から、バターとチョコレートの匂いがして、「食べちゃいたい…!」と思うとき。メールで送る「ぎゅー♡」に返される、茅瀬からの「ぎゅーー♡♡」。いつ間にか、デートのお土産に渡すためだけに1個300円のマカロンを箱買いできるようになってること、に、気づいたりするときに抱く、なんだか死期が近づいてるような印象。従弟の家に挨拶に行った時、従弟の4歳の子どもに読んであげて、ラスト6ページ、泣いちゃって読めなかった『100万回生きたねこ』。若い男の子に「尊敬します」と言われる時。ランチでたまにありつける、限定5食の唐揚げ定食。正常位から身を起こして、茅瀬と両手をしっかりつないで茅瀬を突き上げる時の、茅瀬の涙声と、それを緩めたときに放心している茅瀬のおっぱいを、茅瀬の両腕で寄せて、ものすごく愛おしい気持ちになること。はっと気づくと茅瀬のことばかり考えてる、けど、考えれば考えるほど茅瀬のこと全然知らないんだよなって思って寂しくなるものの、知らないくらいがちょうどいいんだろうな、と内心、自分の狡さを責める、今日このごろ。


大人な晴人の、こどもの国。

大人な晴人の、こどもの国。実家でみつけて学習机に置いといたのを、なんとなく持ってきちゃって、とはいえ置き場がないため綱島宅のトイレに設置してある、セルと悟飯とベジータのフィギュア。通りがかりの公園のジャングルジムのてっぺんに登って見た、東京の薄っぺらい星空。法事に行ったら親戚に、まだ高校生だと思われてたこと。「社会人の彼氏」を自慢する同級生が3年経ったら「女子大生の彼女」じゃなくなることが心配になる、クラス飲み。ネット通帳で毎月、実家からの仕送りの金額の下に並ぶ、鮎川兄弟からの山分けの金額。知らない花の名前がたくさんあることや、コーヒーの良さがいまいちわからないこと。コルクボードのサークル写真や家族写真に紛れさせてさりげなく貼ってある、梨恵とのツーショット。梨恵とは普通に行けるけど同級生とは行けない、オトナ飲食店というカテゴリの存在。ぎゅって抱きしめてもらうときの、成長ホルモンが出るような、ふわっとする感じ。花見中、梨恵と年齢のことでちょっと、お互い、言った自分に傷つくような言い合いをしてしまい、そのあとライトアップを二人で見ながら無言で歩き続けた、深夜の目黒川沿い。渋くて嫌いじゃないけどついてもいけない、国立西洋美術館の常設展、の物陰で、こっそり梨恵とキスした、思い出。


大人な梨恵の、こどもの国。

大人な梨恵の、こどもの国。本領発揮、遊び心満載、大好評のグラフィックレコーディング。人工ダシが苦手で利き酒が得意な、敏感・純粋無垢舌。5千個のラインストーンでも全くストレスなくちゃんと並べられる、いまいち用途のわからない丁寧な集中力。考えごとしすぎてて電車を乗り過ごす日。自分を嫌ってくる人が実は大の苦手、なことを、大人ぶって隠していること。うまくできたと思ったイラストに、いまいちな反応しかないときに、大丈夫、大丈夫だよ、頑張れ、って呟いて、両方のほっぺをぱしぱしする習慣。ちっちゃい子が自分なりに色々考えて行動してるのに周りの大人が全然気づかない、のを、不思議に思って、その子とおんなじ表情で、傷ついたような気分になってるとき。匠さんのブログに「僕の素敵なパートナー」の記事が上がるたびに、ものすごくほっこりしてしまうこと。カッコいい男の子の写真や記事を見るたびに、晴人が勝っているところを、探そうとしてしまうこと。晴人に作ってあげた革ブレスレットと一緒にこっそり、お揃いで作ったブレスレット。を、宝石のうえに乗せて閉めてある、お気に入りの宝石箱。あとちょっとだけ、と、閉じかけたお菓子の口を開くたびに、心の視界をよぎってた、晴人の、明るい、笑顔。


大人な薫の、こどもの国。

大人な薫の、こどもの国。公園で詢のリフティングの練習に付き合うときの、詢がかっこよくて可愛くて大好きで最高、って思う気持ち。うつ伏せで寝ている詢の上に子ガメみたいに乗って、もう終わり、って、ぶるぶるってふるい落とされること。詢にイタリア語の単語を教えてあげてるときの、役に立てたみたいえへへ、という気分。届かないからサロンパス貼って、と上半身裸になってこちらに背を向けてしゃがむ詢の、逞しくて広い背中に、ドキドキしてしまうこと。婚約指輪と結婚指輪の向きを揃えるついでに、ダイヤを光にかざして見ていたら、詢が手を取って甲にキスしてくれたこと。眠るのが大好きで、詢の次に好きなのは辞書ではなくお布団だということ。詢のつくる和食はちょっと味が濃いと思うんだけど、黙っていること。と、敦にそんな話をして、あー言えないのわかるなぁ薫さん兄貴のこと好きすぎ可愛い、っていい子いい子されてしまったこと。と、…そんな自分のいっさいがっさいを、複雑な後ろ暗さまで、踏み込まずにまるっと、許してしまうことにして目を閉じた、自分。


大人な詢の、こどもの国。

大人な詢の、こどもの国。商店街のアイドルな自分を、実はちょっと気に入ってること。気心の知れた友達と行くフットサル。の後の飲みで、あー早く帰って薫に会いたい、という考えがよぎる自分に、なんとなく安心すること。昔、ゴムをつけ慣れない薫が引っ掻いちゃって残ってる、裏筋の傷痕。三浦に持ってる自家農園の片隅で不意に見かける、前夜の雨粒できらめく蜘蛛の巣。を見ていて浮かぶ、薫はまだ寝てるのかな、それとも本読んでるのかな、置いてきた昼飯ちゃんとチンできてるかな、などの、とりとめのない考え。薫が締め切りに追われて部屋にカンヅメになり、励ましつつもなんだか拗ねた気持ちになり、しかしながらベッドが広いから久々に大の字になって伸び伸び寝る、静かな夜。が明けた頃、隣にちょこんと眠っている薫を見つけ、布団をかけ直してあげて、まつげを触ると薫がぴくりと動くのを、会えてよかったな、って眺めていたら、幸せで、涙が出てきて、もう一度、ああ、会えてよかったな、と、思う、朝。


大人な敦の、こどもの国。

大人な敦の、こどもの国。たまに買ってしまう、うまい棒。有給休暇を使って徹夜で楽しむ、大型ゲームタイトル発売日。ついに買いましたドローン。フランス発、18m積めるほど高精度に加工された、比率が1(厚さ):3(幅):15(長さ)の「魔法の板」。で、お寺を建造し終えて陶然としたあと、一気に崩して陶然とし、これ以上ないほど整然と箱に詰めて、また陶然とすること。MacBook Proを持ってキレイなオフィスをウロウロしてる自分がふとガラスに映ってて、あれ? これ昔、こんな風になりたいなって思ってた気がするなぁ、と思うこと。米びつに手を突っ込む感触が好きすぎること。ごもごも、取ってつけたような言い訳で外出を逃れようとする薫をなだめすかして車で出る、よく晴れた日の、みんなとのお出かけ。で、道の駅に着いた時、後部座席で詢と薫が手を繋いで寝ていて、あかりちゃんと、助手席の槙野くんと目を合わせて、静かに微笑み合うとき。


番外 彼と彼女の、おまけ。

私の好きな人(という、妄想)。明るくて賢くて面白くて優しくてエロい。楽しくて可愛くて気持ちいい。好きな人の役に立ちたい。元来、気が利くはずなのに、私のことが好きすぎて時々うまく気を利かせられなかったりしちゃう。飽き性だけど私には飽きない。私のことめっちゃ観察してるばかりでなく、すさまじく想像して、私がいまいちばん欲しいプレゼントをくれる、ううん、私がまだ欲しいって気づいてさえもない、本当はいちばん欲しいものを、くれる。仕事は頑張るほう。で、私が励ますとより一層頑張っちゃう。いいんだよ普通で。って言ってくれる。一緒にいるとどんどん運がよくなる気がする。清潔な住居と神聖な寝室を愛する。すごく安心するハグと、すごく興奮する抱擁を、使い分けることができる。新しいことに興味があって、好奇心が強く、諦めるよりは、恐れずに立ち向かう。ネガティブな話はしない。ずっと味方で、どんなときも味方。唾液がおいしい。日中の大半は私のこと考えてて、夕暮れ後の大半は私の体のこと考えてる。知らない場所に連れて行ってくれる。静かにお互いを感じ合うこともできる。私のお世話をするのが好きで、私が安心してると喜びをおぼえる。必ずそこにいる。なにかにとても詳しくて、私は全然敵わない。私が一人で頑張ろうとしてるときは見守ってくれてて、落ち込んでると、んなダメじゃねーよ。って根拠もなく元気づけてくれる。男らしいって言われると嬉しくて、繊細だって言われると嬉しい、けど、褒められたときはあまり、嬉しみは顔に出さない。旅行の手配がお手のもの。車も運転できるうえ、私が助手席で寝てても、それはそれで楽しめる。私が生きてることへの感謝について、真剣に考える時がある。私が可愛いとテンションが上がり、私が綺麗だと大事にしなきゃって思う。意外に計算高い。魚が捌ける。優しいのも激しいのも上手。私以外の女性の話をしない。幸せな恋人みたいに笑う。調べ物が得意。本当は人間はひとりぼっちだって知っていて、二人でいる時間の大切さをちゃんと伝えてくれる。私のこと好き。ていうか、私のこと大好き。
なにより、私がこの人のこと、大好き。


大人な佳奈の、こどもの国。

大人な佳奈の、こどもの国。お腹が空くとイライラする。今年はアスレチック、いちご狩り、ビール工場見学に行きたい。神経衰弱が得意。メモ帳と文房具に目がない。お気に入りのデザインのオイルタイマー、を、色違いで3つ持っている。氷菓が好きで、特に好きなのはイタリアンジェラートと、雪見だいふく。セクシーな格好をすると落ち着かない。手帳にたくさん貼ってるマスキングテープ調のフレークシール。に、実は意味があるのは、秘密。考えごとを邪魔されるのが好きじゃないこと。納得いくまで何度も作ろうとする、ミルククラウン。ハンモックの購入を検討中で、彰には必要性について1分以内でプレゼンしろと言われており、むぅ。って思いつつも、真面目に有用性や市場価格を調べて備えていること。「ヒーローになりたい」ってかなり真剣に書いてある、ユキの小学校の卒アルの作文。を音読して、ユキをひゃーひゃー言わせたこと。履歴から先生の個人ブログを見つけ、時々更新されているのを知っているのを知られていないままカウンターをあげ、「こんな場所に毎日来るらしい奇特な人」として認識され、更新がまるでお手紙をもらっているようで、楽しいこと。英会話くんとバイトくんの名前が似ていて、面倒だから二人には「みやくん」という共通のあだ名をつけたこと。1日は、とても長くて、たくさんの考えごとが生まれて、忘れられない色々なことが起こって、少しずつ少しずつ色褪せながらも、毎日に重なっていくもの。なのに、あまりにも多くの人があまりにも普通に、忘れたことさえ忘れるような仕方で、なにもかもをすっかり忘れてゆくのを、不思議に思う気持ち。


大人なユキの、こどもの国。

大人なユキの、こどもの国。剣道でインターハイ直前までいったのが未だに自慢で、未だに反復横跳びがめっちゃ速い。字が反射的に読めないから最近のゲームが全然できない、けど、ビリヤードは得意。温泉に行くとタオルを頭の上に乗せる。反射神経で上下関係に従う。掃除が好きなのは運気が良くなる気がするから。募金の仕組みはちんぷんかんぷんだけど、チャリンが楽しいから、結構頻繁に1円玉募金する。後先考えないっていうか、後とか先とか、そもそもなんでわかるのかよくわかんない、から、目の前にいる人はすごく大事にする。音がしない夜の湖はとても怖い。たまに夢精する。ロケ弁が良いやつだとテンション上がる。バク宙ができるのは、できたらかっこいいだろうなあって一生懸命練習したから。おばあちゃん子。店や部屋に入った時、知らない人たちがおや、とこっちをじっとみる、あの感じがたまらない。謝るの苦手。好きな人に教えてもらった音楽を好きになりがち。喧嘩弱いのは、内緒。バンジーとか飛び込みとか、高いところから飛び降りる遊びが好き。女の子はたくさんいて笑ってるのがいい。自分は頭の容量決まってて、たぶん、夢を忘れない代わりに忘れ物が多いんだと思う、から、物はなるべく、持たない。


大人な澪里の、こどもの国。

大人な澪里の、こどもの国。自分へのお誕生日プレゼントに銀座和光で購入した、4万円のメルヘン髪飾り。ランのあと、コームダウンが終わってもしばらく続く、全細胞で呼吸してる感じ。とりあえずなんでも「くんくん」する癖があって、いちばん好きなのは予想外に汗ばむ陽気になった日にアウターを脱いだとき、自分の胸元から立ち上ってくる甘い、汗の匂い。と最近は、蓮くんの耳の裏に混じってる、シュガーミルクの匂い。チョコレートの匂いは、色々ある。憧れで買ってみた黒レース下着。は勇気がなくて、誰にも着た姿を見せていない。フィットネスクラブのサウナは、常連マダムの会話を聞くとちょっと世間ずれする気がするから、あんまり行かない。ディズニープリンセスで好きなのはアリエル。足のサイズが22cmだから、靴がないことがある。柚希さんの上布団カバーの手触りが、柚希さんのフェザータッチみたいで、興奮する。ことは、内緒。蓮くんがくれた鏡文字まじりの「てかけます みおりちやんた"いすき みおりちやんかわいいね わすれてないからね れんより」の折紙の置き手紙を、ファイリングして保管してあること。ひとりで夜、布団にくるまって、通り過ぎて行った色々な人がふと、思い出されて涙が出てくる、のを、大丈夫、大丈夫もう、みんないない、って、呟いて、壁一枚隔てた隣で柚希さんがその、綺麗な爪の手入れを念入りにしてたりするのを、想像しながら、眠りにつくこと。


大人な柚希の、こどもの国。

大人な柚希の、こどもの国。たまーにチキンラーメンを食べると妙に美味しい気がする。ヒールが高い日の、高揚した気分。澪里の部屋のラメグリーンのバランスボール。に乗って、澪里がシャワーを浴びてるのを待った夜。蓮にせがまれて行った、Nゲージの巨大ジオラマ展。仕事でリピートもらったときの、狩りに成功した感と、湧き起こる向上心。蓮がタカラくんと出かけている時にハルカと観る、昔の外国映画。は眠くて、必ず途中でうたたねしてしまうけど、ハルカの肩に頭を預けてうとうとする時間を、気に入ってるからかもしれない。澪里がくれた、繊細な意匠のガラス容器に入った柚希専用香水。をつけて澪里とセックスする時の、澪里の泣きそうに幸せそうな顔を見ると、なんか、いいことしてるなぁ自分、と思う。蓮とフリスビーで遊ぶ、晴れた日の代々木公園。からの帰りに、原宿近辺で蓮と食べるケーキの時間が、楽しい。デート前にタエコが贈ってくれるワコール最上級ラインのランジェリーセット。を、着てみて、ぴったりで、嬉しい。ハルカの公演をとびきりのおしゃれをして観に行くとき。に、蓮が得意げでベタ褒めしてくれて、可愛い。タエコとハルカとタカラくんと蓮と行く、江ノ島水族館。の帰りにみんなで海岸線を歩いてて、「いまが一番幸せ」の「いま」がずっと続けばいいな、と呟いたらタエコが、きっと続くよ、私が続かせる、と呟いて、その笑顔が堪らなくて一瞬立ち止まり、一瞬だけどものすごく深くキスをして、そのあとずっとタエコが発情してるのがさらに、堪らなくて、とてもいい夜になった、先月半ばの、日曜日。


大人な蓮の、こどもの国。

大人な蓮の、こどもの国。YouTubeはやっぱりずっと見ちゃうけど、オトナのどうしようもない部分は見たくないので、オトナのどうしようもない部分だけ見えないようにするこども用のフィルターがほしいと実はつねづね思っている。アイスクリームは冷たすぎるから苦手。国立天文台が無料配布している宇宙シミュレーションソフトが好きすぎて、高解像度版惑星データを全部追加ダウンロードしてPCが重くなり、柚希に嫌がられたこと。ハルカとアホみたいなお題で踊り狂うのはすごく楽しい。小さい頃の話を持ち出すのは恥ずかしいからやめてほしいとタカラに言いたい。澪里ちゃんはいい匂いがして可愛くて優しい。ので、ついつい「ゆうわく」してしまう。柚希がタエコと電話しているときに、柚希におんぶしたり膝枕させたりして構われたがるのはあんまりかっこよくないことだ、という、自覚はある。プラレールをカスタマイズしたいんだけどまだ手先の器用さが足りず、悔しい。タカラが、イチゴショートのイチゴを必ずくれること。待っているとゆっくりゆっくり色が変わるのが楽しい、夕焼け空のきらきらした雲。相原先生のお腹には先週から赤ちゃんがいるような気がする。高学年になったらナスカの地上絵みたいな白線を引きたいなあと思って眺める、校庭の体育の授業。の向こう側でやたら急いで走っている女の人がタオルハンカチらしきものを落としたのを目撃したんだけど、女の人は気づかなくて、ハンカチの行方が気になって仕方がない、ある晴れた日の3時間目、宮沢賢治の詩。をタケちんが音読してる最中に、後ろの席のウタちゃんからこっそり渡される、ひみつのメモ、「つくえのなか←みて!」で見つけた、ハート折りのノートの切れ端の内側に、精一杯可愛く書かれた、「す き」。昨日、誕生日プレゼントの天体望遠鏡に合わせて届いた穂南海のビデオレターの最後の、「蓮、お誕生日、おめでとう。えっと…あのね蓮…毎年、この日になると、思うんだ。生まれてきてくれて、ありがとう。やっと会えたって思った、あの時と同じ気持ちで、毎年、嬉しいの。だいすき。愛してる。愛してるよ。抱きしめたい。またね」。



◇◆◇◆◇◇番宣◇◇◆◇◆◇


ご好評いただきました! 男子部・女子部:

エンドロール集:



今日は明日、昨日になります。 パンではなく薔薇をたべます。 血ではなく、蜜をささげます。