inscryptionの気持ち悪い感想

私はもともと全方位ゲームへたくそ人間で、勿論カードゲームなんかしたこともありませんでした。しかも、inscryptionも他の実況者さんがやっているのを最後まで見ていました。「は～ん、こういう現実拡張ものね、おけおけ」などと軽い気持ちでゲームのストーリーを眺め、いつか暇ができたら自分でもやりたいなと思っていました……

一体何を理解していたんだ？

なんとなくACT1は攻略情報を見ずに進めていきました。探鉱者を撃破しても魚釣りの時間で瞬殺。何度か目の転生でようやくたどりついた罠猟師に完敗。最初の頃は自分のカードに名前を付けて遊んでいたが、途中からMURI1を作り始め、接死持ち攻撃力８体力６コスト１のMURI4を引きたいがために、マスを選ぶ負け犬ぶり。罠猟師に負けて戻って来ても、次の周回では探鉱者にたどり着く前にろうそくが燃え尽きる。

ボロボロになりながらも、しかし私には、それを期待する気持ちがあった。

ないです。普通につらかったです。でもなんとか試練を乗り越え、MURI4とともにレシーの小屋の扉をたたいた時、絶対にここで決めてやる、なにがなんでもやってやると気合いをいれました。そんでもってレシー戦。

か、かっけー…特に月を撮るモーションがかっこよすぎる

このターンで負けてもいいのでは？もしかしたらセリフ差分があるのかもしれないし、ここで負けたら、いつもはレシーが演じていたキャラクターに殺されていたけどレシー本人が私を殺してくれるんじゃないか？

そんな私の逡巡も、接死持ちのMURI4が消し飛ばしていきました。

あまりにもあっけなくACT1を終え、レシーをカードにした後ACT2へ。どのスクライブを打倒したいか？レシーが獣のスクライブであるべきだろうけども絡みが見たいな……
グリモアが倒せずに泣きながら攻略サイトを見ると、ロボットを生贄にしながらカードを出すのがおすすめとのこと。

P-03か……

お前オコジョの時のほうがよかったよ、途中からカードのグラフィックが変わって首がムキムキになっていったのが怖かったけど。

ミートロボットを大量に手札に加え、人生で初めてのクッキークリッカーもやりました。（悪魔の一手）
グリモアは親しみやすいがなんか不穏、マグニフィカスはゲームに修正食らってて、P-03は生意気なくそがき感がすごい。結局最終戦までロボットと獣でクリアしました。このあたりになると、慣れてきたのかストレスも許容範囲の中でサクサク（当社比）進められました。そしてレシーと二言三言交わしたかと思うと暗転。なんと！P‐03に監禁されていました。

P-03か……

まあまあ、と思いつつ進めていくと、進めていくと……



死にまくりました。レシーとは違って、負けたところでそこまでペナルティがあるわけでもなく、そこだけが救いでしたが。
オコジョの時からそうだけど、お前私のプレイングに文句しか言ってないよな？

プレイングがボロボロなのはそうなのですが、どのセリフ差分を聞いても肯定的な発言がなかったところをみるに、誰にでも言っているのでしょう。３０人に一人はいる嫌なやつです。

スライム君のめちゃくちゃ可愛い夢絵を見たり、ホロ皮を集めてよくわからない話を聞いたり、コンピュータがクリアしちゃいけなさそうな承認パズルをやったり、古いファイルが全然なくてよくわからないファイルをろくに確認もせずに出してみたり、インターネットで知らない人とカード交換したり………

私が攻撃役となる

？？？？？？？
大いなる超越とか言っててきなくせえとは感じていたが、ゲームをsteamに売るくらいならよくね？と思ってしまいました。理由はOLD_DATEが拡散されたらやばいから、と。へえ……
レシーがP-03を頭からぶっこ抜いたのには驚きましたが。（攻撃役ってそういうね、好き）三人の計画通りP-03は停止し、私もP-03とともに沈んでいき………


わかっちゃいたけどACT4です。辛い。
グリモアはゲームを削除したかったようですね、死のスクライブだから死への認識も特殊だったのかな。ここから盛り上がりってところでタイムオーバーになり、握手をして見送りました。
レシーは、

一戦、どうだろうか？

あｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔｔ
レシー………？本物………？

全てのセリフを噛みしめながら（スクリーンショット）、カスみたいなプレイングでレシーと最後のカードゲームをしました。多分天秤があったら３回は余裕で死んでるよ、レシー。
４人のスクライブの中で一番カードゲームへの愛を感じられたし、本当に純粋に獣のスクライブであることを楽しんでいたようにみえたよ、レシー。他の３人（？）がOLD_DATAやらカー………コードやらでやいのやいの言っていたのに、レシーだけはACT2でも私に負けたことに放心するだけだったね。

削除されれば…私は本当に終わりだ。
しかし君は生きて、もっと多くのことを目にする。

パパ………？
ACT2で、レシーが他のスクライブをカードに変えたことについて、「獣であることが一番良いから（意訳）」といっていた時にすでに私はもう駄目だったのですが、こういう芯の通った悪役が私は大好きなんだ……

君に忠告しなければならない。
このディクスには、見ない方が良いものが存在する。

初めてレシー本人がOLD_DATEについて言及したのを聞いた気がする（感動）
ここでOLD_DATEとさえも言わずに、見ない方がいいと忠告することに、さらにパパを感じてしまいました。プレイヤーが知ってしまえば、止まらないだろうと分かっていたのでしょうか。

頼む…あと数ターンだ。

へあ？あと５０ターンはやろうや………なあ、レシー、なんでそんなこと言うんだ……もう天秤だってないし、ここでずっとこうしていよう。リスを捧げて、大事に子ウルフや子エルクを育てるんだ。あと何個歯が足りない？言ってくれれば私の歯全部あげるよ……

さらばだ。

レシーの手は異様に大きく、画面の自分の手を握りつぶせそうなほどだったが、軽やかに握手を交わした。また会えるよね（具体的には次回作とかで）と期待を込めてみるが、結果は分かりきっている。これが別れで、これでレシーとは最後だ。
というわけでレシーも削除され、私は数分間の放心状態に陥りながら、マグニフィカスの名前が画面に流れていくのをただ眺めいていた。

マグニフィカスには滅茶苦茶怒られました。なんか、デュエルみてえだな（ミリしら）と思いつつ、なんなくクリア。純粋にモックス使ったの初めてかもしれない。

最後に地面に這いつくばりながら握手をしようと手を伸ばしたところで、私のマグニフィカスへの印象がちょっとだけ上がりました。最後の最後にやめてくれ……
私の弟子と随分仲良くしていると思ったんだがな、と怒ってるところをスライム君に見せてやりたかった。君がマグニフィカスを敬愛するように、マグニフィカスも君のことを最後まで気にかけていたよ。こういう風にいうと私が殺ったみたいだね……

そしてエンディングへ。？？？の連続でしたが、これから考察のサイトでもゆっくり見てみようと思います。

私は人がゲームをやっているところを見るのが好きなので、色んな実況者さんの動画を見ることが多いです。正直、彼ら彼女らがプレイしていたゲームの中で実際に自分でプレイしたゲームは、というと数えるくらいにしかありません。ホラゲやFPSは手がすくんでしまって全然上手くできないし、そもそも対応するハードを持っていなかったり、日本語対応していない＆日本で発売していなかったり。やらない理由というのは挙げようと思えばきりがない、とはこのことですね。
今回inscryptionを自分でクリアして思ったことは、人がやっているところを見るのと、自分でクリアするというのは、全く次元の違った経験なのだということです。実況でレシーを見ていた時、私はここまでレシーのことを考えていませんでした。（月のシーンはその時でも滅茶苦茶興奮した）しかし、ゲームを自分でクリアすることで、レシーをはじめとするinscryptionのキャラクターは確実に私の人生の血肉になりました。これからは、フラッシュをはたくカメラや天秤を見かけたらレシーのことを必ず思い出し、概念にむせび泣くオタクになるのです。実況動画を見るだけではこうまでひどくはならなかったと思います。助けてくれ。


でも、これでよかったんだ………




あんまし日本語の紹介記事がなかったのでここに貼っときます。二つともダウンロードはフリーです（そのはず）

Sacrifices Must Be Made
https://dmullinsgames.itch.io/sacrifices-must-be-made
レシーのアルファ版？まださわりしかやってないんですけど、inscryptionと基本的なところは同じだけども、ところどころ微妙に違っていてなんだか感慨深い。

BOBA（harvest?)
https://dmullinsgames.itch.io/boba
Daniel Mullinsの新作？最近公開されたやつです。日本語はないんですけど、あんまり関係ないので気楽にダウンロードしてみてください。何書いてもネタバレになるのでやってみてね！！！面白いぞ！！！しかいえない。本当に面白いぞ！！！
















え？？kaycee's Mod？