白いアランニットの記録 【 ④裾と仕上げ 】 | オリジナルアランニットの作り方
さてさて、今回は最終回。
前回から間が空いてしまいましたが、裾と仕上げについて少し書いていきたいと思います。
前回の記事はこちら
ボディ〜裾
フロントと背中のパーツをつなげて輪にしたら、柄編みを続けながらぐるぐると編んでいきます。
ここまで来ればあとはただひたすら編むだけなので、映画を見たり、素敵な音楽をかけてキャンドルを灯したり、思い思いの過ごし方をしながら編んでいきます。
そんな時間は心が解けていくような、幸せなひととき。
忙しい毎日ですが、そんなヒュゲな時間を毎日の暮らしの中で作ることはデンマークで学んだ幸せのヒントです。
裾までの長さはもちろんお好みで。
私の場合は輪がスタートしてから21cm編んだとこで2.5mmの針に変え、1目ゴム編みをスタートしました。そして5cm裾のリブを編み、ゴム編み止めで終わりました。
ちなみに今回は裾までの長さは首の後ろ、中央から裾まで46cmの長さに仕上げました。(首周りのリブは除く)
仕上げについて
セーターができあがったら、私は基本的に水通しする派。
そこまでこだわりはないですが、毛糸が膨らみふわっとしなやかな質感に変身するので、完成したぞーという気持ちが高まるからかもしれません。
やり方は諸説ありますが、私はこんな感じで行っています。
①洗面台にほんのり暖かいぬるま湯を溜める
②30分くらい①のぬるま湯につける
③ウール用の洗剤を垂らし軽く押し洗いする
④洗濯機で軽く脱水
⑤平干し用のネットに広げて干す
水通しをする時の注意としては、水通し前後でセーターの表情が変わること。
柄物のセーターの場合、水通しをすると落ち着いて均一で綺麗な印象になりますが、水通し前の方が柄がはっきりしているので、ほっこりした手編みの良さを楽しみたい人は水通しせずそのまま楽しむのもありだなあと思います。
□水通し前
□水通し後
写真だと伝わりづらいですが、模様のくっきり度が弱まり、全体が馴染んだ印象になります。
まとめ
白いアランニットは特別な存在。きっと共感してくれる方も多いのではと思います。
ひつじの風合いを残した素朴な毛糸に、愛情のこもった模様たち。どっしりしたボリュームのある昔ながらのセーターに、何故だかわからないけれどずっと憧れがありました。
なんとなく記憶の奥底にある微かなイメージを具現化するのはまだまだ難しいですが、思ったままにセーターを編む工程は自分の内面と対話する側面もあるように感じます。最初は考えていなかったアイディアが途中から生まれたり、今まで生きてきた記憶が点と点で繋がるような・・・。なんだか普段は意識していない自身を振り返るような、そんな感覚です。
全てを自分でデザインする、となるとハードルが高いですが、本から柄をもらってくれば気軽に自分の作りたい雰囲気を作り上げることができるのでおすすめです。ぜひ気軽に挑戦してみてください。
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自由なセーター作りってなんだろう。
そう考えた時、パターンなしでセーターを編むことは自由なお絵かきのようなものなんじゃないかな、と思います。
ニットは伸びてくれるので、おおらかに大体のサイズ感で編んでいけばちゃんと着られるものに仕上がってくれます。こだわりすぎず少し不格好でもそこも含めて愛してあげたら、達成感と自分の「好き」が形になった喜びで、着ている間中幸せな気持ちになることができます。
今回、この記事を書いてみたのはパターンがなくてもセーターを編めるということを伝えたかったから。
去年の私はパターンがないと何も作れず、作りたい思いはあるけどセーターなんてどうやって作ったらいいんだろう、と迷子になっていました。
そんな体験から、どんな手順でパターンなしでセーターを編んでいるのか書いてみようと思いました。
この記事がオリジナルセーター作りに迷う方の参考になれば嬉しいです。
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。