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オリジナルセーターを作る理由。 | HELLO, HYGGE LIFE の編み物

私たちは編み物、中でもセーター作りを中心に活動しています。
パターンと呼ばれる編み物のレシピを購入し、制作することもありますが、最近は自分の思ったままに編む、オリジナルセーター作りに没頭しています。

始めたきっかけ

デンマークの学校で、夜にみんなで編み物をした時の様子。
キャンドルを灯して、おしゃべりしながら編み物をする時間はまさにヒュッゲです。

私たちが編み物をスタートしたきっかけはデンマーク留学

デンマークでは編み物が趣味として深く根付いており、特にここ数年はコロナの影響でさらに盛り上がっています。そのため、学校や電車で楽しそうに編み物をする人をよく見かけました。そんな編み物が身近な国だからこそなのか、学校では多くの子たちがパターンを使わず、思ったままに自分の好きなものを編んでいました。そして、出来上がったトップスやセーターを堂々と着こなす姿は自由で魅力に満ち溢れていました。
合ってる、間違ってるなんて関係ない。自分がいいと思ったものを作って着る、ただそれだけなんだって気づいた瞬間でした。

そこから、直感を信じて好きなものを作るようになりました。これが私たちのオリジナルセーター作りの原点です。

日本に帰ってきてから制作している旦那さん用のセーター。
肩幅や襟の開きは好みを聞きながらその都度決めています。

どうやって作っているの?

日本の編み物文化は、とっても精密。細かい部分までしっかりと計算されたパターンの通りに編んでいくものが主流です。そのため「オリジナルセーターの作り方」は本やインターネットを探しても、出てきませんでした。
そのため、これから紹介する方法は全て自己流
詳しい方にはきっと怒られてしまうような邪道っぷりですが、下記のような手順でオリジナルセーターを作っています。

とりあえず編んでみる

マンチェロピで編んだスワッチ。この編み地からベストの形を考えました。

セーター作りの始まりは様々。こんなセーター欲しいなあ、とふと思いついたり、素敵な毛糸との出会いだったり。
今作っているマンチェロピのベストはこの毛糸で編みたい!という思いからスタートしました。

そんな心ときめく素敵な毛糸に出会ったら、まず太い針、細い針、といくつかの針で試し編みをしてみます。そうすると、そのうち自分の中できらりと光る瞬間が訪れるので、その編み地に合うセーターを想像していきます。
この編み地ならどんな時に着たいかな? きれいめ? シンプル?
ふわふわと想像を膨らませ、セーターの全体イメージを決めていきます。

こんなセーターが欲しい!というデザインからスタートした時も流れは同様。その想像に合う毛糸を探して、いろんな針で編んで理想の編み地を探していきます。

大枠を決める

編み始める前の大枠メモ。
ざっくりとした目数とサイズ目安だけ決めてスタートします。

おおよその形と編み方が決まったら、お気に入りのセーターを出してきて、そのセーターからサイズをもらってきます。
お気に入りセーターと比べて肩幅はどうしたいのか、首元はどのくらい開けたいかなど、簡単に図を書いてサイズを入れていきます。編んでいると最初の想像と変わっていくことも多いので、あまりガチガチに決めず写真のようにざっくりメモ程度にしています。
ここまでできたら、スワッチを編んだ時に測ったゲージから目数を計算します。そうすると何目で編んだらいいのか見えてきます。
※模様編みやゴム編みをするとメリヤス編みよりも横幅が狭くなるので、模様編みの時はネット検索して縮み率を確認しながら決めています。

最近では、全体のおおよそのサイズ感は思った通りに作れるようになってきましたが、首周りはまだまだ修行中。いつも編んで、ほどいてを繰り返し、いい感じの目数を探しています。
ここは難しい部分なので、最初は今まで編んだパターンから目数をもらってくるものいい方法だと思います。

編みながら調整を繰り返す

試着しながら長さを決めていきます。

実際編み始めてみると、計算よりも幅が小さくなってしまったり、思った感じにいかなかったりします。特に首部分は編んでみたら頭が入らなかったという失敗もしばしば。笑
そこも楽しみながら、編んでみてダメだったら戻って、を繰り返しながら好きな感じを探していきます。
大変な作業ではありますが、これも楽しみ。
次回に向けてメモをしながら、いろんな目数で試しています。

オリジナルセーター作りの魅力とは?

パターンを使って、間違いなく素敵なセーターを作るのもやっぱり最高ですが、オリジナルセーターならではの魅力もあります。

自分の心と対話しながら、ものづくりを楽しむことができる

模様編みの本から柄をもらってきてセーターに入れることも。

心に従い、かっこいいと感じるものを作ること、それはルールのない自由な世界。普段押し殺してしまうことの多い、本当の自分と対話する瞬間でもあります。絵も描けないしデザインなんてできない、そう思っている方は多いかもしれませんが、記憶を呼び覚ましながら今まで出会ってきた素敵なものたちを集結させて形にしてみると、自分でもびっくりするくらい素敵なものが生まれたりします。

デザインなんてできない、って諦めてしまったらもったいない。
自分の心の声に耳を澄まし、チャレンジしてみると知らなかった自分に出会えるかも!
もしかすると、オリジナルセーター作りは自分の心との対話が本質なのかもしれません。

今の気分を反映した、リアルに着たいセーターが作れる

編み物をしていると、時代とかけ離れた古いデザインに出会うことも多く、自分達がリアルに着たいデザインが見つからないこともしばしば。
そんな時は自分でデザインするのも1つの方法です。
好きな糸で、好きな形のセーターを心を込めて作ったら、それはお気に入りになること間違いなし!

また、オリジナルセーターのメリットは難易度が調整できる点です。
オリジナルは難しそうに感じますが、使うテクニックを絞ることができるので、自分に合わせた難易度でセーターを編むことができます。

まとめ

私たちがオリジナルセーターを作る理由は、自分の心のゆくままに編み物を楽しんで、できたものを堂々と着るデンマークで学んだフリースタイルな編み物文化が大好きだからです。

しかし現在、こんなゆるゆるとした編み物スタイルについての情報はほとんど無く、始めるときはどきどきの連続でした。

情報が無いのなら、私たちで書いてみる?

日本ではまだまだ馴染みがない文化ですが、ぜひ多くの方に知ってもらいたい。そんな思いからオリジナルセーター作りを中心とした私たちの編み物について書いていきたいと思います。編み物の学校に通ったこともなく、独学な私たちですが、暖かい目で一緒に楽しみながら読んでいただけると嬉しいです。

上手、下手なんて関係ない、ただひたすらに今を楽しむ自由な編み物の世界を伝えていけたら幸いです。

今回はここまで。
お読みいただきありがとうございました。


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