あいみょん「AIMYON LIVE TOUR 2020 ミート・ミート」@ 名古屋ガイシホール かんたん感想

1週間振りのガイシホールであいみょん。初みょん。

自分の性分としてやっぱり音楽は聞いた事無いものとか触れたこと無いものが好きで。誤解を恐れずに言えばそういう視点から見るとこの1、２年くらいの「おいしいパスタ～」期の結構ベタなJ-POPを鳴らしてるあいみょんは僕の好みでは決して無かったりもした。

でもやっぱり「マリーゴールド」のブレイク前夜、「青春のエキサイトメント」期のあいみょんとか、たまに今でもひょこっと顔を覗かせるはちゃめちゃにアウトローでサブカルっぽくて変態チックなあいみょんはとてつもなく好きで。そんなあいみょんに期待しながら参加したライブ。

結局そんな事言いながらベタなポップスを歌うあいみょんにめちゃくちゃ惹かれてしまった2時間だった。こんなに真っ当なポップス、それこそいきものがかりとかゆずとかああいう路線に近い感触のあるライブって初めて参加したかもなって思うくらい。結局自分はポップスが好きだし（なにせ原点がサザンだから...）それはどれだけ御託を並べようとTシャツに染み付いて取れないシミみたいに自分についてまわるし、そのシミが妙に好きなあの感じが離れないライブだった。

世間とか市民の日常に溶けこんで寄り添うのがポップスの存在意義だと思ってるし、あいみょんの曲はちゃんとそういう音楽としてリスナーの「生活」に定着してるな〜と実感した。周りのお客さんも音楽好きってよりは音楽を日常のBGMとして消費して楽しんでる人って感じだった。良い意味でね。そういう日常に音楽が溶け込む様ってとっても尊いと思う。

とは言え、ちゃんとあいみょんの変態性みたいなものも見ることが出来て僕としてはそこも凄く良かったな。基本はJ-POPのど真ん中を突っ切るようなライブなんだけど、時折とんでもない勢いでマイナーな匂いが立ち込める横道に逸れてみせる感覚というか。でも周りはやっぱりポップス求めてるのか、そんなに盛り上がってなかったけど。そうやって大胆に横道に逸れてみせるのに最終的にど真ん中でゴールするのもまたあいみょんらしいなとも。

あとこれは本当に他意は無いんだけど、クリープハイプっぽいなって思う瞬間がめちゃくちゃあって感心した。アーティストの恋愛なんて首突っ込むもんじゃないけど、自分の経験や人間関係って自身の精神とか感情とか考えにめちゃめちゃ影響を与えるし、そういう精神・感情・思考から生まれる音楽、演出に経験や人間関係が反映されるのってすべてが繋がっている以上は当然っちゃ当然で。そんなあいみょんが凄くキュートだなぁって思った。

あいみょんと同い年の立場で見るとああやってウン万人みたいな人を前にして堂々と歌ったり喋ったり出来るのはもうそれだけで尊敬9割嫉妬1割みたいな気持ちになるし、ブレイクした頃からあいみょんに対してそういう思いはずっとある。だからこれからも紅白とか出たりアリーナとかドームでライブ出来るアーティストであり続けて欲しい。好きなアーティストとして、同世代として、これからも応援して止まない。

隣の席のおじさんと意気投合してライブが始まる前と終わってから規制退場までの時間めちゃくちゃ話し込んでしまった。先週ここでKing Gnu見たんすよ〜って話したら運良すぎじゃない？テレビの関係者かなんか？って言われて笑ってしまった。ライターとして関係者席に呼ばれるようになろうと思った。がんばるぞ。