団体信用生命保険と定期保険の違いについて
団体信用生命保険とは?
まず、「団体信用生命保険」というのは、主に住宅ローンや事業融資を受けるときに組み込まれる保険のことです。この保険の最大の特徴は、もしものとき(つまり、保険加入者が亡くなったり、高度障害になったりしたとき)に、残っているローンの残高が保険から支払われるということです。
定期保険とは?
一方で、「定期保険」は、保険期間内に保険加入者が亡くなった場合に、あらかじめ定められた金額が遺族や指定した受取人に支払われる保険です。こちらは、保険金の使い道が自由で、事業資金に回すもよし、家族の生活費にするもよし、というわけです。
団信と定期保険の大きな違い
ここでポイントになってくるのが、「団体信用生命保険はお金が入金されるわけではない」ということです。この保険は、あくまで借り入れの残高を清算するためのものであって、事業運転資金や他の用途に使うためのキャッシュを生み出すものではありません。だから、資金の柔軟性に関して言えば、定期保険の方が圧倒的に優れています。
例えば、事業で急に資金が必要になったとき、定期保険があれば、その保険金を事業資金として活用できる可能性があります(もちろん、定期保険の保険金は保険加入者が亡くなった場合に限られますが)。しかし、団体信用生命保険では、その保険金は借り入れの残高に充てられるだけで、事業の資金として直接活用することはできません。
経営者として事業融資を受けるときには、ただ単に「保険が付いているから安心」と思うのではなく、「どのような保険が付いていて、その保険が事業や家族にとってどんなメリット・デメリットをもたらすのか」をしっかり理解しておくことが大切です。団体信用生命保険は、安心して借りるための一つの手段で保険料も定期保険と比較すると安いですが、事業の将来を考えたときには、資金の柔軟性も考慮に入れた保険選びが求められます。
保険募集人さんからの質問に対するご回答
団信について保険募集人の方から下記のご質問があったので、回答致します。
Q:団信だとお金が入金にならないということは益金(雑収入)がないという認識になるのでしょうか?法人保険で借入を消すには1.5倍の保障が必要だと思いますが団信だと借入額しか消せないのでその差額(0.5)が事業保障がどのみち必要だと思ってましたが…団信は益金にならないのでしょうか?
A:団体信用生命保険については、直接入金があるわけではありません。会社側とすれば借入が消えるイメージです。そうなる雑収入ではなく、「債務免除益」が特別利益(もしくは営業外収益)で計上されるため、結果として利益計上されます。その為、納税分の保障を確保しておく必要があります。
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