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本を読んで知る、考える
私はもともと本をあまり読まない人だ。
学校の図書館に通った記憶もないし、
本屋さんに行っても漫画の棚ばかり見ていたように思う。
本を読まざるを得なくなった大学生になって、
図書館に通い、毎日毎日いろいろな文献を読んだ。
でもそれは勉強や論文のためであって、自分から進んで読んだとはまた少し違う。
社会人になると再び本との距離は遠のいた。
本を読む時間がないと思ったし、本を読むならアニメを見たりYouTubeを見たかった。
だから本を読むようになったのは、ほんのここ数年のこと。
何か劇的なきっかけがあったわけではない。
強いて言えば人生に迷って困っていたことが、本に向かわせてくれたのかもしれない。
本にはその人の人生がぎゅっと凝縮されていたり、頭の中のことをなるべく丁寧に言語化されている。
人生の先輩方がどんな壁に当たり、考え、乗り越えてきたのか、そして今どのようなことを考えて生きているのか。
私は自分の人生に迷い、困っていたから何かしらのヒントが欲しかったのだと思う。
最終的な答えは自分で出すにしても、何か取っ掛かりが欲しかった。今の生活から抜け出すための何かが。
それは今も変わらない。
人生に迷うなんてことはみんな経験するだろうし、人生に素晴らしいゴール地点があるとも限らない。
それでも今生きているこの世界に違和感を感じる。
「嫌だな」と思うことが本当に多い。
そんな世界でどうやって心地よく、楽しく、幸せに生きていけるんだろう。
休日の朝に少し読む。
通勤時間を早めて、会社近くにあるベンチで少し読む。
寝る前に数ページ読む。
その積み重ねが、自分で考えることを助け自分の人生を他人に譲らず自分の足で生きていくきっかけになると思う。
先日早川ユミさんの展覧会に足を運んだ。
作品、商品はどれも魅力的で、実際にお洋服を手で触ると心地よかった。
心がほっとした。
そこで販売されていた早川ユミさんの本を二冊購入して読むと、展覧会にあった数々の作品や商品の見方がまた変わった。
考えが形になり、訴えかけているように感じた。
ただ可愛い、素敵、というだけではなくて、
その人の思考、人生が作品に表れているのだと改めて感じた。
だから深く心に残る。
これは本を読まなければ腹落ちしなかったことだったと思う。
本を通して違う方向から見えることがある。
今日も小さな時間を使って、本を読み、考える。
心地よく生きるために。