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心地いいって、なんだろう。

よく聞く言葉で、わかっているようでわかっていないものが結構ある。

何かのきっかけで、
ああそういうことか!とようやくわかったりする。

でもそれを言語化しようとしてもありきたりな言葉でしか表現できなくて、
結局、「経験すればわかるよ」みたいなところに行き着いてしまう。

「心地いい」もその部類だと思っていて、当たり前に使う言葉だけれどいまいちわかっていなかったりする。

私のプロフィールにも
「心地よい日々を一日、一日と重ねていく。」
という文言があるけれども、心地よい日々ってなんだ?と。

私が「心地いい」という言葉を使うようになったのは、体調を崩して会社を辞めた5年ほど前のこと。

身体も心もボロボロで、2ヶ月の間一日中ベッドで寝ていて、ようやく起き上がったかと思うと、今度は自分はこれからどうしたいんだろうと自問自答する日々。

ノートにいろいろと考えていることや、今までのことを書き出して泣いたり、悩んだり。

その時に気がついたことは、心が不調の時はポジティブな感情が生まれないこと。(..当たり前だ。)

逆に心が楽しんでいる時はペラペラと喋ってくれる。その状態にするには心が喜ぶことをするしかない。

でも心が喜ぶってどういうことだろう、楽しむってどうすればいいんだろう。

心の感情が麻痺していた私は、幼少期の頃から今までやっていて楽しかったよなと思ったことを書き出していくしかなかった。

その中にずっと入っていたのが手芸だった。

幼稚園の頃から工作や手芸が好きで、小学生になって初めて針と糸を使ってマスコットを作った。あの時間は今思い出しても心がじーんとするほど夢中になって楽しんでいた。

このことに気がついた私は、その時の気持ちを細い糸をたぐるように思い出してみることに。

そして心がわくわくして、楽しくて、何より「心地いい」という言葉がピッタリだということがはっきりとわかった。

一針一針集中しながら作り、周りの人を驚かせたり笑ってくれるその空間や時間が心地よかったのだと思う。

自分の心を喜ばせることが、周りの人を笑顔にしていく、その空間が心地いいし、私の気持ちも心地がよかった。

ただわくわく楽しい!の気持ちだけではなくて、
湯船に浸かった時のような心がほぐれて心地いい感覚といったらいいのかもしれない。

その日からまた手芸を始めた。
今もずっと手芸に没頭しているのだから、幼い頃の感覚は恐るべしだ。自分がやりたいと思うことが本能でわかっているのだろうか。

長くなってしまったが、
当たり前に使っている言葉も人によって微妙に感覚が違うと思う。私にとっての「心地いい」とはこれまで書いたような感覚のことだ。

そして心地いい日々とは、心がほぐれてじんわり温かくなり気持ちいいなあ!という気持ちや感覚で暮らすことだ。

私を暗闇から救ってくれた言葉であり、
きっとたくさんの人にとっての光になる言葉だと思う。

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