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初めて鞘師里保のライブを観に行ったときのこと

あの日のことを思い出すと、今でも胸が踊る。

初めて生で見る鞘師里保の姿は、きっと鮮やかにこの目に飛び込んでくるのだろうと、あの時の私は想像していたけど、それは少し違っていた。
彼女がステージに現れた瞬間から、視界が一気にぼやけていく。鞘師里保をこの目にしっかり焼き付けたいのに、全然見えない。


2022年1月23日(日) RIHO SAYASHI 1st LIVE TOUR 2022 Reflection 広島公演 1部(昼)

曇天の真冬に、雨が降っていて、寒かった。分厚いダウンコートに身を包み、カイロを両ポケットに入れて早々に家を出た。

傘を差して、列に並び、会場限定グッズを買う。
それすら、ものすごく嬉しかった。

時間がかなり余っていたので、一人でどうしたものかと考えたが、ありがたいことに広島の会場は目の前に美しい瀬戸内海がひろがる抜群のロケーション。
海岸沿いには開放感あふれる遊歩道が整備され、たち並ぶ古い倉庫は、一部がオシャレな雑貨屋となっている、散歩にもってこいのベイエリアであった。

というわけで、海辺を歩いてみることにした。


死ぬほど寒い。


海風をしのごうと、倉庫の間に移動してみた。


なんか違う。


そうして、私は海辺と倉庫をひたすら徘徊していた。

周囲を見渡すと、同じような境遇であろう人がそこかしこにいた。私たちは目を合わせることもなく、それぞれが単体でゆっくりと徘徊しているので、薄暗い雨と古い倉庫の雰囲気も相まって、ちょっとゾンビタウンのようでもあった。


会場は「BLUE LIVE HIROSHIMA」


これは博物館に展示されるべき貴重な書


過酷な待ち時間を経て、ようやく会場に入った。
私はさっそく広島限定のカラーTシャツ(カーキ色)に袖を通した。
これだけで、もうめちゃくちゃに嬉しい。

身なりを整えようと鏡を見ると、目の前にうつる私の顔が、Tシャツのカーキ色をすべて吸収したかのような土偶の顔色でとても驚いたが、それすらも愛おしく思えるくらい、とりあえず全部が嬉しかった。


著者近影


土偶らしく微動だにせず席で待っていると、
突然、BGMが消え、照明が落とされた。


あ…

怪しげな人たちが現れたぞ…



あ…


鞘師だ。


私の息が、止まった。
そして、音楽が流れ始める。

ぐうーーーっと、一気に目頭が熱くなっていく。


正直、ここから先の記憶には自信がない。
(いやまだ一曲も終わってないのよ)


レポ的なことはすぐさま諦めて、ツアーの詳細はYouTubeのライブ映像と、「音楽と人」の記事をお薦めしておく。


▼Reflectionツアー東京公演の映像


▼音楽と人 ライブレポート



とても素晴らしい記事で、写真もいくつかある。

これはその中でも、大好きな一枚。

スカートの透け具合、完璧


鞘師里保が、とても楽しそう。


ライブは、あっという間に終わった。
いや、気づいたら終わってた、のほうが正しいかもしれない。ふわふわした感覚で促されるままに会場を出た。

周囲を見渡すと、開演前はゾンビタウンのようだったベイエリアに、鞘師里保さんのライブにより浄化された人々がふわふわと放出されていた。

例えるなら、悪に取り憑かれてた人がセーラームーンの必殺技ムーンヒーリングエスカレーションの光を浴びて元の人間の姿に戻るみたいな感じ。
あ、あれ?俺は一体何を…みたいな。
知らんか。


家までの帰り道は、意識がだんだんとクリアになっていって、詳細はさっぱり覚えてないのだけど、それでも一人で大興奮していた。

鞘師里保って本当にいるんだ、とか。
なんか動いて喋ってたな、とか。
ハーフアップ最高、とか。
ダンスパート凄かった、とか。


そう、ダンスパート。
息をのむような凄さがあった。


▼ダンスパートのリハ映像



音が、鞘師の動きに合わせて鳴っている、そんな印象を抱いた。


あとは、なんだろう。

歌が、物凄くエモーショナル。

正直、当時の鞘師さんはまだ場数が少なく、踊りながら歌うときに声が揺れたりする場面もそれなりにあった。ただ、そんな技術的なことはこれから成長していくものだろう。(実際、すごい勢いで進化している)

鞘師里保といえば、熱量だ。

ライブでは、鞘師里保の色々な感情が音になって、会場全体を飛び回っていた。気合い、緊張、怖い、苦しい、楽しい、嬉しい、大好き、幸せ。まるで、音に形があって目に見えるかのような、そんなライブをするのが鞘師里保なんだ。


そんなことを思った。



鞘師里保さんは今、3rdツアーの真っ最中だ。

あの日私が見た1stツアーの熱量は、ライブを重ねるごとに熱く輝きを増している。

ツアーもすでに終盤。
明後日から「福岡」「広島」、そして来週末の「東京」がラストとなっている。


■福岡〈スカラエスパシオ〉
2023年10月28日(土)
開場16:30/ 開演17:00

■広島〈BLUE LIVE HIROSHIMA〉
2023年10月29日(日)
開場16:30/ 開演17:00

■東京〈豊洲PIT〉
2023年11月3日(金・祝)
<昼>開場14:15 / 開演15:00
<夜>開場17:15 / 開演18:00


気づいただろうか。


広島の会場は、あの思い出の地。
「BLUE LIVE HIROSHIMA」

今週末は、あの日のドキドキとワクワクを思い出しながら、会場へ向かおう。


今のところ、当日の天気予報は晴れだ。


チケット情報

▼ローチケ
https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=549278

▼チケットぴあ
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=B6210035


配信情報

▼スカパー!TBSチャンネル1

なんと、11月3日(金・祝)午後1:30~午後8:15までぶっ通しで鞘師里保さん!
午後6:00~午後8:15は『鞘師里保 3rd LIVE TOUR 2023 whynot?』の生中継です。


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