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おじさんしか愛せなかった女がTHE RAMPAGEのオアシスに立っていた話

それこそTHE RAMPAGEがデビューしたくらいのころだったと思う。どこかのだれかが「このペースで人数が増えていったら何年後に人口の何割がEXILE(LDH)になるか」みたいな計算をして、インターネット上で少しだけ笑いをさらったときがありましてね。

例に漏れずわたしも、そんなネタにクスクスしているまったくの余所者でした。

そもそもわたしにとってLDHの印象は世代的に「黒い!サングラス!怖い!」の3拍子。地元のEXILEファンは24Karatsのスウェットにキティちゃんの便サン履いて、誰も彼もそれが法律であるかのように眉毛がめちゃくちゃ細かった。
ロック生まれオルタナ育ちの陰気なバンドガールにはあまりにも住んでいる世界が違いすぎるというもんです。ロック生まれオルタナ育ちってなんだ。

そんな感じでLDHさんとはさっぱり縁のなかったわたしですが、唯一の接点がみんな大好き『HIGH & LOW』でした。
とはいえヤンキーものが好きってだけで見てたんで、当初はハイローがL社の制作だってことすら知らずに楽しんでまして。あとから演者を調べて「あっちもこっちもLDHだらけじゃねーか!」になりました。それはそう。

ていうか劇団EXILE、なる集団が誕生していたこともここで知り、EXILEってEXILEだけじゃないんだな……という学びもありました。いつの間にか巨大化しているEXILE。

結局ハイローシリーズでは鬼邪高の村山さんと轟洋介にブチ狂わされていたので、ここでもLDHアーティストとは交わらず。じゃあどこでどうなったのよというと、『HIGH & LOW THE WORST X』ってわけです。

そうめちゃくちゃ最近なの。お前今まで何見てたの?ってほんと、自分でもそう思う。みんなずっといたのよ。

ところがわたくし、おじさん好きなもので、「俳優」として皆さんを見たときすっっっごいお若いゆえに、かっこいいなあとは思っても推すとかそういうことにはならなかったんです。いやほんと、皆さんめちゃめちゃかっこいいなと思ってずっと見てました。

でも真にブチ上がっちゃうのは、ハイローに井浦新出るのアツい、とかヤーさんの中村達也サイコー!!!とか。

それからやっぱり、お芝居しているとはいえ音楽に携わるアーティストじゃないですか。そういうひとらを好きになるプロセスって結局、楽曲の好みになってくるんですよね。アーティストって目線で見ているからだと思うんですけれども。

そんなこんなでハイロー関連の劇伴はDOBERMAN INFINITYのJump Around ∞が特別気に入ったくらいだったんですけど(すみません)、ザワクロに使用された楽曲はまーーーーーーー刺さった刺さった。

低音がスゲーーーーー。というのがTHE RAMPAGEの第一印象。というのも元来ベースミュージックが好きで、そういった雰囲気のあるランぺの楽曲はかなり好みでした。びっくりした。初めてLDHの楽曲を本気で好きだと思ったから。

どこかでL社ってだけでシャッター下ろしていた自分がいたので、こんなに自分のなかに入ってくる音楽があるだなんて知らなくて、というかアーティストがたくさんいるということも知らなくて、マジの本気で未知との遭遇。

先に楽曲をしらべて片っ端から聞き漁ったんですけど、デビュー曲からめちゃくちゃかっこいいじゃないですか。ベースが、ブリンブリン。
とにかく海外の音楽文化を踏襲した楽曲が多くて、それまでLDH(というかEXILEですね)の印象として在ったJ-Popの範疇をはるかに超えている。

わたしが勝手な過去の印象で排斥しているうちに、自分の大好きなものをやっているアーティストが、好きじゃないと思っていた世界に誕生していた。マジで大損。固定概念がいかに枷になるか、身をもって体感いたしました。

それでまあ、この後どうなるかというと当然「どんなひとたちかしら」と思って調べるわけですよね。初歩的にTHE RAMPAGEってググったりなんかして。

いや16人もいる!!!!!!?!?!!

これみんな通る道じゃないですか?違う?めっちゃ多いじゃん。
超ビビるって。しかもそのうち7人がザワクロに出ている。大盤振る舞いかよ。

ていうか楓士雄と司はボーカルだったんですねとか、辻と芝マンもランぺの子だったのねとか、えっケンとヒカルもいない?とか、情報が大渋滞。情報の大渋滞の何が怖いって、やっぱり疑問を解消するための検索する指先が止まらない。そういうことしてるとね、いつの間にかね、あるんですよ湧きだす何かが。

いや、あれほど熱く突き抜けるような光の束を「沼」とかいうジメッとしたものに例えるのは忍びないので、わたしは「オアシス」と言わせていただきますよ。
沼よりオアシスのほうが怖いですからねちなみに。だってまわりは無味乾燥な砂漠なんだから。オアシスから一歩外に出たら、待つのは飢えです。出られねえんだから。

そうそのオアシスが、もはや自分の足元から湧き出しているというか。そういう活力もあるよねTHE RAMPAGE。あらゆるひとの足元にオアシスを形成してしまうような。なんかもう気が付いたら、青く澄んだ水のなかに浸かってたんですわたし。

これは余談なんですが、実はここにいたるまでわたしは、先にランぺのオアシスに入水してった友人を少し後ろから眺めてニヤニヤしていたんですよね。その友人もわたしと同じくロック生まれオルタナ育ちな陰鬱バンドガールなんで、まさか彼女がLDHにハマるなんてねニヤニヤ、みたいな感じで親指立ててブルーハワイ色の水たまりに沈んでく背中を見てました。

息するみたいにリリイベ参加してるし、なんかごく当たり前にRAY OF LIGHTの宮城公演に行ってるし(遠征)。てか初手が遠征って強者すぎるでしょ。大人怖すぎ。

そういう姿を見て「行動力ぱねえ(笑)」とか言ってたわたしへ、次おまえだぜ?

逃げる隙もねえ。

という感じで元気なオタクが誕生したというわけです。おぎゃー。

THE RAMPAGE、見れば見るほど好きになってしまいますね。
まず16人ッていう大所帯が繰り出すダイナミックなステージ、映像観てるだけでもブチ上がる。ブリンブリンの楽曲が好きなんだから、そこにあんなパワフルな姿を重ねられたらそれはもう好き以外の何ものでもないんですわ。

ボーカルの3人は信じられないくらい歌がうまいし、13人のパフォーマーはそれぞれ特徴があってどこ切り取っても楽しくてかっこいい。
ライブって今までロックバンドのものしか見たことなかったんですけど、ランぺのようグループのライブがこんなにも自分をワクワクさせるなんて。

わたしもう結構しっかり大人でして、歳を重ねてくると新しいものを好んで取り入れる機会っていうのがガクッと減ったなって気がしてて、ずっと好きだったものを今も見聞きする、というのがデフォになってくるんですよね。

全然悪いことではないけど確実に停滞している感じがしていて、ランぺはそんなときに、全く思いもよらない方向からわたしのなかに飛び込んできてくれた新しい光、という感じで。しかも超強力なやつね。

「ギャーーーー好き!!!!!!」っていう5億デシベルくらいのラブと、粛々とした祈りのようなありがたみを行ったり来たりしています。
これがクソデカ感情か。

先ほども申し上げた通り筋金入りのおじさん好きなもんで、こんなに若い方々を推した経験が全くなく、いまだに毎日彼らの発信する愛夢幸のエネルギーに圧倒されてます。インスタライブとか(そもそもインスタのアカウントがあることとか)、実際に会える現場の数が桁違いなこととか、もうなんか知らない文化だらけ。

往年のバイプレーヤーを推してきた人間にとっては「会える」ってこと自体が謎なんです。リリイベやバクステ制度、ほんとにすごすぎる。単語を聞くたびに「?」となっているよ。

でもそんな精力的な彼らだからこそ、オアシスに浸かってたった3ヵ月足らずのわたしでさえ「好き!」と思ったオンタイムでライブに参加することまでできちゃったわけで。

そうそうRAY OF LIGHTファイナルの初日に遊びに行かせていただいたんですよ。そのときのことも記したいのですが、また別の機会に。クソ長いから。

今年の気持ち、今年のうちに、と思ってなんとなく書き始めましたけど、感情がめちゃくちゃなせいで訴求もめちゃくちゃで申し訳ない。おまけにこんな駄文のくせに3000字を越えてしまった。

感情がめちゃくちゃなんですよ。殊勝なこと書いてきましたけど結局のところひっちゃかめっちゃかです。どうしてくれるんだ。死ぬまで好きでいさせていただきますからね。オタクって執念深いんだから。

それではよいお年を。