透明レジン3Dプリントの彩色方法を色々試してみました
透明UVレジンの出力後に色付けをしたくなった事ってありませんか?
トップ画像は楠部文の展示作品の賑やかしに使った小物「ミニキャラ動物」たちです。オリジナル童話に関連したそれぞれの「物語」を背負っている名わき役たちなのですが、透明樹脂で出力し直した姿がいい感じで、改めて彩色した過程の記事になります。
これまではお話に合わせ、ガンプラ用などの専用塗料で金属っぽい質感を付けていましたが、透明レジンで出力しただけの無着色・生成りの姿が飴玉みたいで、後からレジンアクセサリ的に彩色出来たら可愛いい作品になるよなぁ?と感じていました。先ずは教科書通りに2次硬化を含めてペーパー掛けまで終わってから、専用のレジン着色剤を塗ったもの。
いや、まったく乗りませんでしたよ…積層痕だけ目立つし。世のおしゃれなレジン作品たちを眺めながら暫し悩みました。レジン原液に垂らすと全体がきれいに染まって出力されるのですが、やりたいのは塗分けなんだよなぁ!
最初の試行錯誤ではメディアをレジン着色剤からDr.Martinに変更。これも2次硬化後ですが、ちょっと塗分けっぽい!足部分のタンジェリン(黄色)は斑にならない!でもボディのアイリスブルーが乗らない…レジンの黄変と混ざって黒っぽい…さらに悩んで、この時の状態を検証。
通常は硬化用にELEGOOの回転するUV照射機を使っていますが、このペンギンのような出力物は立てて照射するので、照射面の裏側(足裏)などは硬化が弱く、レジンのべたつきが残ってしまいます。いつも裏返してこんがり焼いたりするのですが、この時は実験のため多少のべたべたを気にせずカラーインクを塗っていました。つまり、そういう事だったんですね。
彩色するなら2次硬化しちゃだめ!
レジンも「WANHAO水洗いレジン透明」に変えて、水でべたつきを流した直後にタンジェリンとターコイスブルーで塗分けてみました。
メディアを変えたりインクを注文しなおしたり、数週間悩みましたが、こんな仕上がりになりました。おいしそうでしょう?(小さなお子さんがいる方は気を付けてくださいね)
この状態ならべたべたを取る2次硬化を行っても、斑にはならないでしょう。しかしながら、ターコイスなどは紫外線での退色が考えられるし、Dr.Martinは高価で嫁さんのクレームも入りやすいので、もう少し手軽な方法を模索しようと思います。