「いつか行こう」「そのうちやろう」という劇毒/二階堂奥歯の足跡を追う
2023年1月24日(火)
タイトルから自己啓発系の記事であることを想像した人も多いと思う。
けど、これは「朝活をしよう」「ミニマムに生きよう」「自己投資を惜しむな」といった類の話ではないことを先述しておく。
私の座右の銘である「物語をまもる者」という言葉の起源は、故・二階堂奥歯という女性の編集者が言い出した言葉に由来している。
彼女は約20年前、26歳の誕生日を迎える寸前に自らの命を絶ってしまった。
しかし、彼女の言葉は『八本脚の蝶』というブログで生き続けている。
このブログには、彼女が愛した書籍の引用や考察、ファッションや香水、日常の話などが書かれている。
ちなみに私の記事のスタイルも完全に奥歯さんを意識したものである。
一介の本の虫として彼女を尊敬している私は、彼女がブログ内で言及したお店に足を運ぶようにしている。所謂「聖地巡礼」という行為だ。
その過程で井の頭公園にある「宵待草」という喫茶店を訪れたのだが、なんと閉店してしまっていた。
建物はしっかりと残っており、看板も確かに残っている。
確かなことはわからないが、あと数か月、あと数年早く訪れていれば営業している宵待草で珈琲を飲めたのではないだろうか。
ただただ、残念である。
「いつか行こう」「そのうちやろう」は毒でしかない。
大学生の頃に「将来はロシア旅行をしよう」なんて思っていたがこの有様である。
「行こう」「やろう」は思い立った時に動き出すべし。
カメラ買うぞ!
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