イギリス、ワクチン打ちまくって大勝利!が…
「コロナで世界を学ぶ」第15回。
今回もイギリスとコロナの戦い!
さて、ウイルス軍に押されて絶体絶命のイギリス軍。一体、どうなったのでしょうか?続きを見てみましょう。
イギリス、コロナとの戦い人口比でアメリカに負ける
結局、ロックダウンが遅れたために、イギリスはウイルス軍にメタメタにされてしまいます!
11月に開始した2度目のロックダウンですが、コロナの勢いは止まらず、大勢の死者を出してしまいました。11月が終わっても、12月が過ぎても止まりません。
アメリカがコロナの死者50万人を超えた頃、イギリスでは死者11万人に達していました。
これって、一見するとアメリカの方が酷いように思えるでしょ?でも、そうではないのです。
アメリカはイギリスの5倍の人口がいるので、人口比で計算するためには、イギリスの死者数を5倍すればいいというコトになります。すると…
アメリカのコロナによる死亡者数が50万人なのに対し、イギリスは55万人!アメリカを上回ってしまいます!(もっとも、目クソ鼻クソってとこですけどね)
イギリス軍に救世主舞い降りる
そんな大劣勢のイギリス軍に大いなる味方が現れます。
そう!「ワクチン」です!
アメリカと時を同じくして、2020年の12月にはイギリスでもワクチンの開発が成功し、承認されました。
さっそくイギリスの首相ボリス・ジョンソン氏は、ワクチン政策を開始!国民に向かって怒濤のごとくワクチンを打たせまくります!
ワクチン!ワクチン!ワクチン!
この時にイギリスが取った政策は「まずは、1回目の接種を進める」というものでした。
なぜかというと、この時のコロナに対する感染を防ぐ効果は「1回目の接種で60〜70%。2回接種完了で95%」というもの。なので、なるべく1回目の接種を増やして防御力ゼロの人を60%まで上げた方が得なんですね~
さすがに12月中には効果が出なかったものの、新年が明けて1月も後半になってくると、目に見えて感染者・死亡者数が下がってきます。
2月、3月…と進むにつれ、ワクチンの接種率もうなぎ登り!それに比例するかのごとく、コロナの勢いは目に見えて減退していきました。
こうして、5月に入ると、イギリスの感染者数はピーク時の30分の1。死亡者にいたっては、100分の1にまで落とすことに成功します。
重症者も減ったので、病院のベッドはガラガラ。死亡者は毎日10人以下。日によっては、ゼロという日も。
事実上、イギリスは新型コロナウイルスに勝利したのでした。
イギリス人、再び調子に乗り始める
ところが…
調子に乗ったイギリス人。「実証実験」と称して、マスクもせずに大勢を1ヶ所に集めるようなコトを始めます。
たとえば、「5000人をホールに集めたコンサート(もちろん、全員マスクなし)」を開催するとか。それがうまくいくと、今後は人数を1万人、1万5000人といった感じで増やしていくとか。
テニスのウインブルドンや、サッカーの欧州大会でも似たようなコトを始めます。特に、サッカーでは6万5000人をスタジアムに集めての応援を許可しました。
※こんな感じで
結果…
当然ながら、クラスターが発生し、イギリスのコロナ染者数はどんどん増えていき、ついに新規の感染者が1日に3万人を超えてしまいます。
…とはいえ、死亡者数は、ほとんど増えないんですよね。3万人の新規感染者に対して、死亡者数は30人程度。つまり、0.1%なんです。
この数字は、普通のインフルエンザと変わりません。「コロナは風邪やインフルエンザと同じ!」という状況を、イギリスはワクチンによって作り出してしまったのです。
日本は、どうすればいい?
さて、このコトを踏まえて、日本はどうすればよいのでしょうか?
このペースでワクチン接種が進んでいけば、日本も9月か10月くらいには、アメリカやイギリスに近いワクチン接種率を達成するコトが可能でしょう。
その時に、取るべき戦法は2つ。
1.「ワクチン接種率の高さ」や「死亡率の低さ」に油断せず、マスク着用を続ける
2.イギリスと同じように、以前と同じ生活に戻し、マスクの着用もやめる
で、どちらを取るかは、イギリスの結果を見てから決めればいいんです。
いわば「後出しジャンケン」
せっかく、イギリスをはじめとして、様々な国が日本に先行して人体実験を行ってくれているので、その結果を眺めてからゆっくり決断をくだせばいいだけ。
もしも、経済活動を全面再開し、マスク着用もやめて、「大きな被害が出なかった場合」は、日本もマスクなしの生活にすればいいし。「明らかに甚大な被害が出ていた場合」には、経済活動は元に戻すとしても、マスク着用や手洗い・うがいくらいは続ければいいわけです。
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。