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「コロナで世界を学ぶ」(ここまでのまとめ)

「コロナで世界を学ぶ」第17回。

今回は、ここまでのまとめです。


コロナとの戦いは、世界各国の社会実験

ある日突然現れた「新型コロナウイルス」

世界の国の対応は、様々でした。「コロナを封じ込めにかかる国」「経済を最優先にした国」「ウイルスと適度につき合っていこうとした国」などなど。同じ国の中でも、アメリカのように州によって対応がわかれた国もあります。

いわば、世界の国々はコロナという災厄に対して「社会実験」を行ったのです。


コロナ戦、3つの大きな戦術

コロナとの戦いには、大きくわけて3つの戦術があります。

1.感染対策

2.行動制限

3.ワクチン接種


1の感染対策は、「手洗い・うがい」「マスクの着用」「アルコール消毒」など。非常に地味ではありますが、実際には相当な効果が発揮されています。

2の行動制限は「ロックダウン」や「緊急事態宣言」「自宅待機」や「リーモートワーク」「学校閉鎖」など。「なるべく外に遊びに行かないように」「旅行はひかえましょう」といった働きかけも、これにあたります。

3のワクチン接種は、コロナ戦の途中から誕生した戦い方。ワクチンの接種率が高くなるほど、感染率や重症化率・死亡率が下がっていき、ワクチンの接種率が低い国は感染率や死亡率が高い傾向があります。


以上の3つの戦術を組み合わせて戦うことになります。

どれ1つとして行わなかった国は、膨大な感染者・死亡者を出すことになりました。2つの組み合わせてでも、タイミングや使い方が上手ければ、感染者・死亡者ともにゼロに近づけることも可能です。


コロナとの戦い、序盤と中盤の勝者

コロナ戦の序盤(2020年1月~12月)は、オーストラリア・中国・台湾・シンガポール・ニュージーランドといった「封じ込め対策」に特化した国が勝利しました。

日本や韓国は、このすぐ後を追いかけていく形に。上記の国々ほどではありませんが、感染者も死亡者も少なめに押さえ込めています。

逆に、アメリカやメキシコといった北米の国・イギリスをはじめとしたヨーロッパ諸国・ブラジルやコロンビアといった南米の国々は、大勢の死者を出すことになってしまいました(人口あたりに換算すると、大体どこも日本の10倍以上の死亡者)


中盤(2020年12月以降)に入ってくると、ワクチンの開発に成功し、ワクチン接種率の高い国が有利になっていきます。

アメリカやイギリスといった序盤戦の敗戦国が、一気に逆転!感染者・死亡者ともに大幅に減らし、経済活動を完全に再開したり、マスクなしの生活に復帰しつつあります。


変異株の登場

最初に発見された「従来株」に加え、より高い感染力を持った「変異株」がいくつも誕生しました。

変異の仕方によっては、ワクチンや人間の抵抗力を低下させる能力を持ったモノもあるので、注意が必要です。

また、死亡率が低かったり、無症状だったりしても、「感染者の数が増えるほど変異株が生まれる確率が高くなる」ので、できる限り感染者数を減らす方が望ましいでしょう。


これから先、コロナとの戦いはどうなる?

ワクチンの登場により、コロナとの戦いは鎮静化に向かっています。

ただし、完全に終わったわけではなく、今後どうなるかはまだわかりません。インフルエンザのように毎年ワクチンの接種を行う必要が出てくるかも知れませんし、その必要がない可能性だってあります。

世界各国でワクチンの開発・量産が進んでおり、今後は「副作用や副反応が少なかったり」「自分に合った」ワクチンを選べる時代がやってくるでしょう。

ワクチンだけでなく、感染後に症状を抑える「治療薬」も登場し始めています。


人間は進歩し続けているのです。ウイルスだけでなく、未知の脅威との戦いにも、新たな武器を生み出し、常に互角の戦いをしたり勝利してきました。

…とはいえ、「感染対策」や「行動制限」といった昔ながらの戦術もいまだに通用し続けています。科学の力のみに頼るのではなく、意識をしっかりと持って油断しないコトが大切でしょう。

noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。