全ては真っ黒に塗りつぶしてしまえば解決!
実際に自分で絵を描いてみて気づいたコトがいくつもあります。
その1つが「後ろ姿を描くのは意外と難しい」というものです。
たとえば、このようなキャラクターがいたとして…
後ろ姿がどうなっているのか、わかりますか?
これって、キャラクターデザインの段階で「ちゃんと立体としてイメージして作らないと、後ろがどうなっているかわからない」のです。
仕方がないので、この時はこのような絵を描いて適当に誤魔化しておきました。
でも、いつまでも、この手が使えるわけではありません。どうにかしてクオリティを上げなければ…
そう考えたヘイヨーさん、いい方法を思いつきました!
真っ黒に塗りつぶしてしまうのです!
試しに「女王」というキャラクターでやってみました。
元はこういうキャラなんですけど…
このキャラの後ろ姿を描くのが結構難しいので…
真っ黒に塗りつぶして、シルエットにしてみることにしました。
すると、結構上手くいっちゃったんです。
「あ!なるほど!手抜きも、演出上うまく見えれば、手抜きじゃないんだ!」というコトに気づきました。
『新世紀エヴァンゲリオン(通称エヴァ)』ってアニメがありますよね?
あのアニメって、実はかなり手抜き技法が使われているんです。
たとえば、物語の後半になると「画面が1分半くらい静止して、全く動かない」というシーンが多用されます。あるいは、絵がラフな状態で、まともに描かれていなかったり。
こんなのアニメの基本から言ったら、絶対にやっちゃいけないんです!明らかに制作が間に合ってないんですよ!でも、演出的に凄くうまくハマってるんです。
だったら、それってアリじゃないですか?
読者や視聴者って、作者が思ってるほど苦労を理解してくれないんです。
「あ~、こんなに何時間もかけてがんばって作ったのにな~」って思っていても、一瞬で流されちゃうんです。
逆を言えば、どんなに手を抜いてても、受け手に「コイツは凄い!」と思わせればオッケーなんですよ。
なので、今後、困った時にはキャラクターを塗りつぶしてシルエットにすることにしました。
この技法に能力名をつけるなら…
「全ては真っ黒に塗りつぶしてしまえば解決!」といったところでしょうか?