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二次創作とはなんぞや?なぜ、法律に違反しているのに許されるの?

はい。
予告通り、今回は二次創作についてです。

あらかじめ言っておくと、これ結構荒れやすい話題なんですよね。
そこをヘイヨーさんが、なるべく冷静に客観的に語っていこうと思います。


そもそも、二次創作とはなんぞや?
…という話なんですけど。

前回までよく出てきたドラえもんのたとえでいくと、「勝手にドラえもんのイラストやマンガを描いちゃう」ことなんですね。
あまつさえ、印刷してコミケで売ったり、インターネット上で電子書籍にして売ったり、グッズを作って売ったりもする。

「え?それって、違法なんじゃないの?前回まで、ヘイヨーさんがしつこくそう言ってたじゃん」
…と思った、そこのあなた。

正解です!


ただし、よ~く考えてみてください。
世の中って、そんなに理想的にできてますか?
みんながみんな、聖人君子みたいに正しい行動だけして生きている?

いやいや、そんなことないでしょ?
みんな多かれ少なかれ、ルール違反したり、時には法を犯しているのでは?

たとえば、車が全く通っていない夜の道を赤信号でも構わず渡った経験ないですか?
「歩行者は右、自転車は左」と誰でも知っているけれど、左を歩いたり、自転車で道の真ん中を走ったりしてませんか?

あるいは、お金を賭けて麻雀をやるのだって、厳密に言えば法律違反かもしれない。でも、やってる人は多い。


二次創作やってる人たちも、いわばこれと同じ心境なんです。
「ちょっとくらいなら法律違反したっていいだろう。だって、楽しいんだもの!」…と、こういう気持ち。

原動力になってるのは、承認欲求なんです。
好きなマンガやアニメのキャラクターを使って、自分なりに想像力をふくらませて好き勝手にマンガを描く。
これ、メチャクチャ楽しいんですよ。自分で描いてても楽しいし、ましてや人に読んでもらって、さらにはお金まで入ってくる。
…となれば、やらない手はない!


それに加えて、著作権法違反って、親告罪なんです。

また難しい言葉が出てきましたね。
「親告罪」とはなんでしょうか?

簡単に言えば、第3者が通報してもダメだよっていうルールなんです。

たとえば、道ばたで誰かが人をナイフで刺したとする。
この場合、見知らぬ通行人が警察に通報しても構いませんよね?

ところが、著作権違反の場合は、これができないんです。訴えることができるのは、あくまでその作品の権利を持っている人だけ。

だから、インターネット上に違法にマンガや音楽がアップされていても、権利者が文句を言わないと動いてもらえなかったんですね(ただし、漫画村の件があって一部ルールが改正されました)


ま、なんにしても、違法だとわかっていながら、人のキャラクターを使って勝手にマンガを描いたりする人が大量に現われたわけなんですね。

すると、どうなったか?
権利者の方も態度を変え始めたんです。

「え?君ら、そんなに僕の描いたマンガで二次創作やりたいの?じゃあ、許可してあげるよ」とか「そっか、じゃあ、そんなにうちのゲームのキャラクター使いたいんだったら、迷惑にならない範囲でやっていいよ」なんていうマンガ家やゲームの会社が現われてきたんですね。

もしかしたら、いい宣伝にもなるかもしれませんし。


しかも、会社によっては、マンガだけじゃなくてキーホルダーとかTシャツとか、少額であればグッズの販売も許可してくれる太っ腹なとこも出てくるわけです。
少額っていうのは、たとえば「売上げが30万円くらいまでならいいよ」とか、そういうヤツですね。

ただし、二次創作にもルールがある。「政治や宗教や思想をアピールするのに使っちゃいけないよ」とか「エロいマンガはダメだよ」とか。

これをガイドラインといいます。


そこで、みんなルールを守ったか?
守りゃしないんです!いや、正確にいえば、守る人もいるし、守らない人もいる。

ちゃんどガイドラインに従って、健全に活動している人もいれば、「エロはダメだよ!」っていってるのに、好きなキャラクター同士を絡ませて濃厚なエロシーンを描いたマンガを販売する人もいる。

これが現在の二次創作の世界の現状。いろんな人がいるんですね~


なので、二次創作っていってもピンからキリまでいるんです。
道路交通法でいえば、ちゃんと横断歩道を渡るし、信号も守る。そういう人もいれば、一方で赤信号を平気で渡ったり、スピード違反をして車を運転する人もいる。


簡単にまとめると…

マンガ家やゲーム会社などが出したガイドラインに沿って二次創作活動をしている。

これは完全にセーフ!
真っ白です。


権利者がガイドラインを出していない。
けど、勝手に二次創作している。

これは、違法ではあるけれど、よほど大規模にやったりムチャをしていない限り、まず訴えられることはない。
グレーゾーンですね。


権利者がガイドラインを出しているにもかかわらず、全く守らずに活動している。

完全に黒です。真っ黒!
かなり危険な橋を渡っています。


そして、グレーゾーンにもいろいろあって、限りなく白に近いグレーもあれば、ほとんど黒だろうといてるようなグレーもあります。


何が言いたいかというと…
法律違反はよくない。よくないのだけど、ど~してもやりたいのであれば、なるべく安全な方法でやった方がいいですよ、と。

誰もいない夜中の道とか、自動車の通っていない赤信号を渡るならまだしも、凄いスピードでビュンビュン車が行き交っている大きな道を平気で信号無視するような行為はやめといた方がいいかと。

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ヘイヨー
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。