「フランス、ワクチン接種を義務化」「イギリスの実証実験、失敗か?」
「コロナで世界を学ぶ」第21回。
今回からは、ヨーロッパの現状を中心に、再び世界各国を見ていきましょう。
現在のヨーロッパを学べば、未来の日本が見えてくる
前回お伝えしたとおり、日本のワクチン接種も急激なスピードで進んでいるので、早ければ9月中には現在のヨーロッパのワクチン接種率に追いつけるでしょう。
ヨーロッパ諸国は、2~3ヶ月ほど日本の先を行っているわけです。つまり、現在のヨーロッパを学べば、9月以降の日本の対策も見えてくるという道理。
そこに、世界の国々を学び続ける意味があります。
フランス、事実上のワクチン接種を義務化
ここ最近、ヨーロッパではコロナに対する政策で、いくつか大きな動きがありました。
1つ目は、フランス。
フランスは、医療従事者や高齢者施設で働く人たちに、ワクチン接種の義務化を決めました。従わない人には、お給料を支払わないという厳しいものです。
フランスだけではなく、ギリシャも行うようです。
フランスは同時に、一般市民に対しても非常に厳しい政策を始めます。
「飲食店や映画館などを利用する際に、ワクチン証明またはコロナ陰性証明を必要とする」というモノ。
ワクチンを打たない人は、PCR検査で陰性の証明を取る必要があります。
これ、一見すると、「ワクチンを打たない選択肢もあるんだ」と思うでしょ?
でも、陰性証明は頻繁に必要になるんです。「1回取ればOK!」というものではなく、常に最新の情報が必要です。しかも、これまで無料だったPCR検査が、秋からは有料になります。
たとえば、毎週1回、お金を出して検査を受ける気になりますか?
そんなの、めんどくさくてやってられません。つまり、この政策って「事実上のワクチン接種義務化」なんです。
イギリスの実証実験、失敗か?
もう1つのニュースはイギリスから。例の「実証実験」の話題です。
イギリスではワクチン接種がいいペースで進んでおり、接種率が高いこともあって、経済を完全に再開して、マスクも撤廃しようとしています。
ところが…
この記事を読むと、「イギリスのやり方は、かなり危ない!」と書いてあります。
これ、1年前と同じコトやってるんです。夏になって油断して、秋になって感染者が激増して、手遅れになってからロックダウンを強行するっていう…
今回は、死亡者こそそんなに増えていないものの、感染者はすでに激増しています!
せっかく2000人にまで落ちていた1日の新規感染者数がグングン増えて、今や1日4万人ですからね!いくら死亡率が低いといったって、人数が増えたら意味ないんです。
事実、1日の死亡者が50人に近づいてきました(イギリスは日本の半分程度の人口なので、日本でいえば1日に100人)
ワクチンを打ったとしても、マスクは必要なのではないか?
イスラエルは、ワクチンの接種率が高いことで知られる国なのですが…
1度は撤廃した「マスク義務化」を再び始めました。デルタ株で、あまりにも感染者が増え過ぎたせいです。
ただし、死亡者は1日2人程度なので、そんなに多くないんですよね(イスラエルは、日本の14分の1程度の人口なので、日本でいえば1日に28人程度の死亡)
ここから考えられるコトは…
「ワクチンを接種したとしても、しばらくの間は、マスクをし続けた方がいいのではないか?」というコトです。
その代わり、経済は以前の状態に戻す。そこでバランスを取るのが安全策ではないかと思われます。
noteの世界で輝いている才能ある人たちや一生懸命努力している人たちに再分配します。