ダビデとゴリアテは蛇退治の話? 竜と蛇②
シャローム!
ホーリーランドツーリストセンターの平和です!
今回は私の大好きなダビデとゴリアテの物語についてです。
テルアビブ大学のプログラムでテル・アゼカにて発掘をしていた時に
様々な国の聖書学者・考古学者・牧師から聞いたダビデとゴリアテの物語についての面白い解釈をまとめています。
ゴリアテが着ていたものに注目
竜と蛇シリーズの①「聖書でなぜ竜・蛇が悪の象徴になったのか?」にて解説しました、
ナハシュנָחָשׁ(蛇)は
暗闇
を表すキーワードです。
ゴリアテが着ていた防具に注目してみると
(ヘブライ語のנ.ח.שという文字に着目してください)
そうなんです。
ヘブライ語でנְחֹ֫שֶׁת(ネホシェト)は青銅を意味する言葉で、ナハシュנָחָשׁ(蛇)との言葉遊びのように感じます。
ちなみに、モーセが掲げた青銅の蛇はנְחַ֣שׁנְחֹ֔שֶׁת(ナハシュ ネホシェト)です。
さらに、鱗綴じという表現、
ゴリアテを竜・蛇として表現しているように感じませんか?
5つの石が象徴するもの
サウルの青銅のかぶとを断ったダビデは五つの石を取ります。
この五つという数字はイエス・キリストの五つのパンと二匹魚の奇蹟同様
トーラ(モーセ五書)を表すと解釈できるかもしれません(5という数字は聖書において神様の恵みを表す数字として解釈される場合もあります)
その場合、ダビデは蛇(青銅の防具)には従わず(頼らず)、神様に信じ従うということを表します。
神様を冒涜する者は石打ちの刑
さらにさらに!
ダビデはイスラエルの神様を冒涜するゴリアテに非常に腹を立てます。
レビ記(トーラ)を見てみると
すごくないですか!?
ダビデが選んだ五つの石はこんなにも深い意味合いがあったのです!
神様を冒涜する竜・蛇を退治するダビデ
ダビデが投げた石はレビ記24章16節にあるように、
ゴリアテの額を撃ち、ゴリアテはうつぶせに倒れます。
この詳細とても大事です!!
竜・蛇と表されていたうつぶせのゴリアテの口に土(ちり)が入るということです。
また、エラの谷で発掘をしていた時にアメリカの牧師先生から聞いた話では
このうつぶせは、ゴリアテがイスラエルの神様にこうべを垂れる行為として受け取ることもできるかもしれません。
切り落とされたゴリアテの頭が象徴するもの
この女と蛇の子孫が対立する描写は
ヘブライ語聖書にて繰り返し使われるモチーフですが、ダビデとゴリアテの物語でも見れます。
ダビデはゴリアテの頭を切り落とします。
今回のように繰り返し使われるモチーフが新約聖書で
イエス・キリスト
に全て繋るというのが聖書の面白いところであり、素晴らしいところですよね!
最後に
ユダヤ教においてサムエル記は預言書(ネヴィイム)に分類されています。
イエス・キリスト自身も言われる
律法(トーラ)と預言書(ネヴィイム)
ですね。
この二つに諸書(ケトゥヴィム)を合わせてヘブライ語聖書があります。
ダビデとゴリアテの物語は神様の蛇に対する預言の成就の一例としても読むことができます。(究極的に成就するのはイエス・キリストの十字架です)
竜と蛇シリーズまだまだ続きます!
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参照
Ancient Near Eastern Thought and the Old Testament