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支援者の苦労と苦悩を語るⅠ〜こはけん講師・へいなか〜
こはけん(こども発達支援研究会)で講師をしています。
こはけんってのは簡単に言うと発達支援にかかわる人が学びにくる場所。僕のような障害児施設の職員はもちろんのこと、学校の先生や保護者も多数在籍している。(くわしく知りたい方はこちら)
僕の役回りは支援現場での苦悩や苦労を分かち合うこと。そして、現場で成果をあげられる支援者になるための「専門知識」以外の部分を提供すること。
具体的には次の3つ。
①ブログ「現場力向上委員会」
②ラジオ「こはけん語らNight」
③トークセッション「こはトーク!!」
オンラインスクール独自の企画のため、まるごとここで共有することはできないが、この記事では②と③の企画について、そのテーマと雰囲気、当日の概要を伝えられればと思う。
1−1 語らNight#39:ここだけの話
おおむね月2回の実施で、もう40回になる。3月まではこはけん理事で臨床心理士の石黒先生と二人で行っていた企画。4月からは僕一人で運営することになり…より一層ラジオ感が強くなった。
この回についてはFacebookに書いたので、雰囲気はこちら↓をご覧になっていただければと思う。
【考:タフな教員】 こども発達支援研究会(通称:こはけん)で講師を務めています。昨晩はそのオンラインスクール内でラジオパーソナリティーをしていました。 月に2回程度、テーマを決めてリスナーからコメントをもらいながら話を深掘っていく...
Posted by 安部 顕 on Monday, June 12, 2023
僕は第一期の認定講師。この企画は僕の方から提案・命名してはじまった。気づけば40回となり、ちょっとした名物企画だ。
テーマにそってコメントをもらいながら話を深掘っていくわけだが、どんなコメントが来るか予想もできないため、こちらの対応力が試される。非常におもしろい企画。
次回の語らNightは来週27日(火)特別企画で外部の友人に登場してもらう予定だ。
(2023.6.22)
1−2 こはトーク!! #40:感謝された話
週末朝8:30〜10:00
認定講師2名とこはけん理事の計3名で、視聴者からのコメントを紹介しながら語り合うトークセッション「こはトーク!!」。その第40回が今朝行われました。
今朝のテーマは「こども・保護者から感謝された話」
20名ほどの支援者・保護者がリアルタイムで参加する中、公認心理師、児童心理治療施設の職員と僕の3名でお話した。
発達支援にかかわる先生たちが集うこはけんでは、基本的に課題や最新の理論・手法などを話題にすることが多い。必然的に「うまくいかなかった事例」や「組織の都合で適切な支援が実現できない葛藤」が多くを占め、ポジティブな話は忘れられがち。
そんなことから、発達支援のよろこびややりがいを再確認し、明日へのモチベーションを共有することが今回のめあて。
ただ…
そんな表面的なところでは終わらないのが面白いところ。登壇者3名で行った事前の打ち合わせの中で「感謝されると嬉しいけど…感謝される支援が本当に効果的かというと、そうでもないんですよね」なんて話が出て、そこに向けて話を掘り下げていった。
保護者やこどもが自分で言語化できるニーズはあくまで表層にすぎない。我々プロの支援者は、クライアント(こども・保護者)がまだ自覚や整理のできていない本質的な課題を見つけ、そこに支援を入れていくことによって、健やかな人生を支援するのが目的。
未来を見据え、自分たちとの関わりが終わったあとの彼らの生活まで想像しながら「今どんな関わりが必要か」を考えていく。
そこには時に「意見の衝突」や「一時的な関係の悪化」などを覚悟の上で、あえて本人の意見とは異なる支援を展開することも求められることを確認した。
感謝されると嬉しいけれど、自分たちが感謝を受け取ることよりも、「クライアントが人に感謝できる状態になった」ことをよろこびたい。
そんな哲学的でとっても深い朝の語らいだった。
今朝の相方だった児童心理治療施設の先生とは、このイベント↓でようやく直接お会いできる。非常にたのしみだ。
(2023.6.25)
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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。