12月5日:映画監督とのトークセッション
おはようございます。
偉くないのに偉い感じで接遇されるとソワソワしてしまう小心者ことへいなかです。ここ数日でお会いした皆様ほんとにありがとうございます。
バタバタしすぎてまったく更新できなかったのですが、僕にとっても記憶に残る一日でしたので、僕自身のためにきちんと記録しておこうと思います。
執筆時点ですでに12月7日の18時すぎですがお許しください。今日の分はまた改めて書きます。
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1)保護司さんの研修会に参加しました。
茨城県の山間部にある大子町。
そこで行われた久慈地区保護司会自主研修会。例年、少年院や刑務所などの視察を行っていたもので、コロナ禍により今回は少年院で取材したドキュメンタリー映画の上映会を行うことになった。
上映された映画は『記憶』
少年院に収容されている女子4名へのインタビューや出院後の経過をまとめた記録映画。監督は自身も女子少年院への在院歴のある中村すえこさん。
様々な苦労を重ねて法務省の許可を取り、その編集等においても散々工夫と苦労を積み重ねて作られた史上初の少年院ドキュメンタリー映画。
奇しくも刑務所のドキュメンタリー映画である『プリズン・サークル』とほぼ同時期での封切りとなり、現在も様々な場所で上映会が行われている。
今回は上映後のトークセッションの相手として主催者からご依頼いただき、現役保護観察官や保護司の代表とともに登壇させていただいた。
以前からTwitterを介して存じ上げており、またDMをきっかけに「茨城で上映会が会ったらお会いしましょう」という話にはなっていたのだが、まさか初対面がトークセッションになるとは夢にも思わなかった。
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2)映画の概要
『記憶』が投げかけているメッセージは重く、何より圧倒的な現実味にあふれている。
加害者である前に被害者であった
そんな非行少年の更生に携わる者たちの間ではもはや常識となったフレーズも、実際に少女たちの生い立ちを通して語られると容易に受け止められない重みがある。
17年前、『誰も知らない』という映画で描かれたような自分の都合で子どもを捨てる親も、自分の生活を全て娘に依存する親もいた。
学校の名誉のために脅迫まがいの方法で自主退学させる先生、自分の売上のために巧妙に金を巻き上げていくホスト…クソのような大人の中で彼女たちが非行していく。
映画の中では少年院の法務教官も多く登場する。どれも彼女たちに向き合い、「大好き」と言われるような親身な先生たちだ。そこに嘘はないだろうと思う。
また
出院後を支えるべく住み込み就労として引き受けた社長なども登場し、その苦悩や苦戦もすべてそのまま流されている。
多くの人に観てもらいたい映画であることは間違いない。
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3)法務教官としての僕の視点
とはいえ、僕は元法務教官。
しかも現役時代、同僚や幹部とすら意見を戦わせてきた人間だ。当然ながら映画に登場する法務教官や支援者たちに対して思うことがたくさんあった。
簡単に言えば「貴方のその指導じゃ失敗するよ」ということだ。
ここであえてそれを列挙することはしない。ただ…結末を見るまでもなく予想できた予後。僕の予想は大方あたっていた。残念だった。
申し訳ないし情けない。
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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。