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愛と狂気のマーケットでの1カ月

出店を決めてから設営まで

愛と狂気のマーケットって?

ラフォーレ原宿0.5階の「愛と狂気のマーケット」に、9月末まで出店しています。
「愛と狂気のマーケット」、お恥ずかしながら私はSNSでフォローしている作家さんが出店されるまでその存在を知りませんでした。
「愛と狂気のマーケット」は、あらゆる才能と出会いを楽しむマーケットです。
今、原宿に必要なのは、個性が輝いて、才能が次々と生まれ、育ち、羽ばたく街への「原点回帰」だと考えています。
私たち、ラフォーレ原宿は、天才、異才、鬼才、あらゆる才能たちを募集します。
バーチャルの世界を飛び出して、まだ見ぬ世界へ出会える場所へ。
地球上にここだけのチャンスと希望に溢れる場所へ。
※公式サイトより引用
毎月約80のクリエイター・ブランド・企業が出品する新しい出会いを提供するマーケットで、愛は”出会い”、狂気は”才能”を意味しているんだそうです。
お店の方からのスカウトや出店側からの応募で、1月毎にボックスや壁などの場所を借りて商品を陳列したり、展示したりできるスペースです。
私は公式サイトの申し込みフォームから応募して出店が決まったのですが、そこに至るまでの経緯と、出店期間の半分を終えた感想など書いていこうと思います。
出店を考えている方が検討する際の足しになれば嬉しいです。

出店を決めた理由

原宿と言えばオシャレな若者が集う街、流行の最先端、と言うイメージなので「並行世界には合わないのでは」と、私の作品をご存じの方はお思いかもしれません。
その通りなんです、敷居が高いんです。私が作っている物はオカルトモチーフのロゴや推し活に使ってほしいグッズであり、ファッションに取り入れるようなオシャレな小物ではありません。
出店してみようかなと考え始めた時、公式SNSアカウントやハッシュタグでどんな作品が並んでいるのか調べて、その気持ちはより一層募りました。
じゃあ何故出店を決めたのかと言うと、
・他の作家さんとテイストが違うのであれば目立てるのではないか
・月々2万円で原宿に自分のグッズを常設してもらえるなんて美味しすぎる
と考えたからです。
馴染めなさ過ぎて撃沈、と言う危険性も考えましたがそこはやってみないと分からんなと思い、出展イベントが立て込む前の8月、9月で申し込みをした次第です。
ちなみに月々2万円で借りられるのはボックス小で、よく見るレンタルボックスショップとほぼ同等サイズのスペースです。作品が小さ目な方にピッタリのサイズです。

準備~設営

出店が決まるとラフォーレのご担当の方からメールで連絡が来ます。その際に出店に関する諸々をまとめた資料を頂けたのがとても助かりました。いつでも確認できるよう、ペーパーレスの時代に反して印刷して手元に置いています。
資料には出店準備から設営当日までの流れや商品ラベルの書式、ボックスのサイズなど出店に必要な項目が一通り記載されています。
出店費用を振り込んだらブランドのプロフィールなどを登録し、設営までにボックスの内装を考えて商品と共に準備します。
私は「皆さんどんな内装にしているんだろう」と気になり店舗に見に行きました。ボックス内に釘を打ったり強粘着のテープを使用する事は出来ないので皆さん創意工夫をして商品を並べていました。
帰ってから自宅に同等サイズのスペースを用意し、スチレンボードや網什器を使用して内装を作り上げていきました。
そして設営当日、予想はしていましたが
想定通りには行かないしサクっとは設営できませんでした。
実際にやってみると想像と異なる部分が多々あり会期中ちょくちょく手直しをしています。
またこれは考えれば分かる事だったんですがボックスは上下どちらかに他の出店者さんがいらっしゃるため時間が被ると設営がしにくいです。
コミュニケーションを取り、譲り合って作業を進める必要があります。
設営が終わるとお店のスタッフさんが一通りチェックしてくださるし、在庫の置き場所もある、よく動く商品でこちらがOKすれば在庫の補充もして頂ける…出店費用本当にお得だと思います。
その後期間内は在廊(在店?)しても良いし、必要最低限の在庫補充だけでもOK。そして愛と狂気のマーケットは、月に1度、出店者とスタッフさん、お客様の交流の機会があります。

実際のボックス内。小ぶりな商品がメインの並行世界ですがミチミチです。

陰の者としての課題を見つける

イブニングパーティー

お店から提供されるエナジードリンクやアルコールを楽しみながら作品を介して楽しく交流する…それが愛と狂気のマーケットのイブニングパーティーです。
生まれてこの方、数えるほどしか「パーティー」と名の付く場に言ったことがない私は「参加は自由だしやめとこうかな」と思いつつ、学生時代の友達が来てくれるとの事で仕事終わりに向かう事にしました。
陰の者である私は大勢人がいる中様々な人と交流する事が苦手なのでそもそも向き不向きで言えば完全にパーティー不向きな人間なのですが、心ばかりのオシャレをして、ついでに補充したい在庫を持って出陣したのです。

パーティーからの敗走で見えた自分の課題

結果から言えば完敗です。
友達も来てくれて作家さんともお話をして、楽しかったんです。
でも、パーティーならではの広い交流は叶いませんでした。
また商品の在庫をストックから出したりしていた為下のボックスの方の邪魔になってしまったのは本当に反省点です。
パーティー中にする事じゃありませんでした。
陰の者である私は心が砕けました。
もっと言えば、設営の日、既に心にヒビが入っていたのだと思います。
設営日当日は名刺交換会と言うイベントがあります。
準備がもたつき他の方も作業する中名刺交換会にビビった私は開始直前に0.5階から逃亡、お手洗いで一息ついて落ち着くまで階段そばのベンチで「何故こんな私が申し込みしちゃったんだろう」と虚無の時間を過ごしました。
その後頃合いを見て戻り、しれっと作業再開しようとしたら近くの方が声をかけてくださり無事、名刺(私はフリーペーパー)を交換できました。

再チャレンジを誓う

「やっぱりああいう場は向いてなかったな!」と、もうパーティーには参加しない、と言う選択肢が頭をよぎりました。
何ならこの2ヵ月が終わったら二度と出店しない方が良いのかもしれない、とも思いました。
でもパーティーからの帰りの電車で、「いやここで逃げたら本当の敗走じゃん」と思い直しました。
そして並行世界唯一の関東委託先だったお店だったスピンズ池袋店様が閉店になるタイミングでもあり、ここは踏ん張らねばと、再チャレンジを誓いました。

陰の者の戦い方があるはず

パーティーの時に何故お客様に話しかけられなかったのか。
いつも対面のイベントではお客様が私のブースを目指してきてくださる、または興味を持って立ち止まってくださるからお話ができるのであって、自分のコミュニケーション能力が人並みなのではないと痛感しました。
そこを踏まえた上で、商品の説明がなくとも手に取って頂けるようパッケージやレイアウトを工夫する事にしました。
知ってほしい情報はPOPとして設置する、商品のキャッチーな紹介分はパッケージに盛り込む、パッケージすると全体像が見えなくなる商品は見本を展示する、などが具体的に取った対策です。
私自身がそうなのですが、店員さんにぐっと来られると引いてしまう人も多いと思います。そんな方でも、そうでなくても、ボックスの中を見れば並行世界がどんな人向けに何を作っているのか分かって頂ければ良いのです。
パーティーや在廊時にボックスを見てくださっている方がいれば一言は声をかけたいなと思いますが、その時の反応次第でフリーペーパーだけお渡ししてさっと身を引こう、とシミュレーション済です。
でもせめてパーティーの場では、もっとたくさんの方とお話ししたいし、並行世界を知ってもらえたらと思います。

改装後。商品も増えていますが、商品のパッケージやPOPに説明を入れました。

まとめ

出店からまるまるひと月が経過し、いろいろな事が見えた気がします。
やはり「推し活」がオタク以外にも波及している現在、推しを飾るグッズは沢山手に取って頂けているようです。
このひと月で今後愛と狂気のマーケットに出店する際のビジョンがクリアになりました。
残りのひと月はそれを活かしつつ、次回出店までに役立ちそうな経験ができるようパーティーなどは臆さず参加しようと思います。


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