旅_1

次が来るとはかぎらない

周りの皆がどんどん変化していく中で、自分だけが取り残されている感覚に陥ったことはないだろうか。

今の私は、まさにその状態だ。

みんな結婚・出産を機に父や母になる。

そんな友人達に、私は毎回こう言って別れる
「じゃあ、またな!」
だが、この次が来るとは限らない。

時間はどんどん流れていき、自分自身も流されていく。

その中で、「さよなら」を言うことのできない別れを迎えることも珍しくなくなってきた。

「またな!」子供の頃は、明日もまた会うことのできる仲間達に言っていた。
次の日になれば、同じ顔がそこにあり、そんな毎日がずっと続くような気になってしまう。

だが、その瞬間にも終わりがくる。
未来への一歩といえば聞こえがいい。だけど、「もう少しだけみんなといたい」と強く感じたあの瞬間。

そんな気持ちを思い出す。

今頃どこで何をしているのだろうか。
いつもニコニコしていたバスケ部の彼も、クソが付くほど真面目だったアイツも。

行先もわからないまま、これからも歩いていかなければいけないのだろう。


また会える日を心待ちにしながら、いつものように「またな!」と言うに違いない。


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