モラトリアム
皺くちゃな顔でラッパを吹くと
あの子は放物線になった
どうしようもない繰り返しを捨てて
夏より冬を愛していた
錆び付いた築24年には
愛した歴史が染み込みすぎたね
「お忙しいのにご苦労様」
遮る線路の向こう側から
いつかの私が私に
お辞儀を
お寿司の出前を頼み過ぎたら
いつのまに止まるガス水道
なんだか知らんキャラのTシャツも
雨に降られてブザマに溶けました
「映像の勉強しなくちゃなー」
ってハザードランプみたいな目が
チカチカ光った
見逃した
おからを食べて吐いた思い出
私の母の手の平はとても大きい
滴みたいに生きてみたいのと
最後のポカリをチュルリとすすった
天気のことは気にし過ぎるなよ
「虹は雨の美しさを濁してる」
傘を畳めばまた晴れるです
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