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Moor

眠れるまでずっと歌を数えていた
闇に散弾しいていく火花の方向に
サワガニのように群がって
麻酔が切れない抜歯のあとでずっと
剥がれた唇が焦げ臭いままで
新しくなる瞬間の皮膚たちは
遅くまで起きてて大丈夫だろうかと
大きな窓にふさわしい白いカーテン
誰も見ていないうちに黒赤黄色と
溶けない質の違う水溶液と眠り
ひどい朝の回避を夢見てまた目を



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