夢を編む
世界を組み替えて
幻が生えてくる
深夜の5時ごろ
往復するはずだった距離も
赤く染まった空の下で
うずくまり体育座り
擦り切れたボートでは
絶えず水の恐怖に怯えるだけで
霧の向こうは見えない
幼い頃の学びのほとんどが
今や過去の産物として
枷となり引き摺り落とす
行けなかった森
知らなかった愚行
未来を描写するばかりに
美しく加工された私たち
損得感情のお終いまでは
いつともなく約束もしない
そのために夢を編もう
そう信じて共に頷いた
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