雁字搦めでも自分から動け。そうすれば何かしら見つかる
やりたい事が見つからない人。叶えたい夢を持ってない人。明確な人生の目標が分からない人。世の中の過半数はきっとこんな人ばかりだろう。私もそうだった。
親や学校の言う「世間一般的に正しい事」を刷り込まれ、叩き込まれた子供達は大抵がそれに従ってその通りの人生のレールを走る。一切の疑問を持たずに。
百歩譲ってそれ自体は良い。その枠組みの中で、世界的なスポーツ選手になるとか、飛行機のパイロットになるとか、有名企業の正社員になるとか、人のために力を尽くす公務員になるとか、行く末が華々しく決まってるなら良いだろう。私は何も口を挟まないし、むしろ称賛する。
その一方で、それらに対して「何かおかしくないか?」と首を傾げて疑問を持つ人間もいる。
皆が一様に正しい道を進む中で「これが本当に自分に合っているのか?」と立ち止まり、試しに他に道がないか、歩いている地面に見落としている物がないか思索に耽るのだ。
こう言った人達は一度か二度はそういう風になり、時には塞ぎ込んだり変な物に影響されたりと道を外れる事もあるが、概ね大半は「やっぱり皆が正しいと思ってるなら、そうなんだよな」と目を覚ましたかの様に元の流れに戻っていく。よくある話だ。これも悪い事ではない。自分なりに模索して様々な経験を重ねた末に皆と合流すると判断したのだ。私はこれも手放しで褒めよう。
だが、疑問を覚えたは良いもののそれを重く捉えず何も考えず完全放置して進んだり、いつまでもそれに拘泥して深みに嵌って頭を悩ませた末に一歩も前に進めなくなった人間だって世の中には一定数いる。
これらが悪化すると、前者は大人になってから凄まじく後悔して自分を責めたり、後者はグレて引き篭もりや反社会的な思想になったりする。大袈裟だが、いずれも行き着く先が袋小路に陥る可能性を多分に含んでいる。
こういった人達に対し、社会の対応は些か冷ややかだ。今はそれなりに理解が進んでアフターフォローが充実しているとは聞くが、少なくとも私の学生時代は「そうなったのは自己責任だろ。甘えるな」という風潮が根強かったように思う。もしくは「他の皆はちゃんとしてるのに何故お前はそんななんだ」とか。
まあ分かるよ、貴方達の言い分は。けど無茶を言ってくれるなぁ、とも思う。だって他に選択肢をくれなかったじゃないか。
決められた事を頭に詰め込んで、正しいとされる物以外を認めずに、成績の良し悪しだけで優劣を判断する。全部が全部そういう人ばかりじゃないが、傾向としてはそんな風だろう。だから結果として押し潰されて、排斥されるのだ。私達のような人間は。
だから、これはおかしいと疑問に思ったのなら。そういう現状に少しでも早い内から不満を持ったのなら。周りが教えてくれないなら。
探しに行くしかないのだ。自分の足で。やりたい事を教えてくれる人を、夢を持てる方法を、目標を見つけるための何かを。
大量の本を読むなり、ネットの海を彷徨うなり、少しでも興味のある場所に出かけるなり、自分に出来る範囲の事を試すんだ。
足掻け。自分にはまだまだ何も分からない事だらけだけど。分かるようになるまで何もかも取り入れろ。
周りは正しい道に誘導しようとする人ばかりだろうけど。敢えてその手を振り払って全力で逃げて走れ。抜け道を見つけろ。
逃げた末に後ろから「ああ、アイツはもう駄目だな」と呟く声が聞こえても気にするな。知るか、そんなの
そっちはそっちで好きにやれ。こっちはこっちで勝手にやるさ。
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