【リリース】「House Shoes - S-MAN feat.3waySlim」
日本人プロデューサー、S-MANが、バージニア州リッチモンドを拠点とし、Fly Anakinらを擁するコレクティブ、「Mutant Academy」の派生グループ「Scheme Team」の3waySlimを客演に招き、シングル曲「House Shoes」をリリース。
S-MANは、自身を"ビート・アート・ワーカー"と称し、Vinylサンプリングにこだわったビートメイキングを行う、福島県出身のプロデューサー。
モノトーンで透明感のある彼のビートは、意識的かどうかはさておき、冬場の東北エリア特有の厳しくも温もりのある、澄んだ空気感を感じさせる。
また、クラシカルなHip Hopマナーに忠実でありながらも、色を足して描くタブローではなく、さながら無駄の削がれたデッサンの様だ。
今作は、前述のS-MANの"カラー"を全面に押し出した、2分弱のタイトな楽曲ではあるが、尾びれをうねらせ泳ぐ鮫の様に、リズミカルな抑揚のSlimのボーカルを際立たせる。
S-MANは、他にもインストゥルメンタル作品を幾つか発表しており、各ストリーミングサービスやBandcamp、SoundCloud、YouTubeチャンネル等でそれらの楽曲を試聴できる。
リッチモンド出身のMC、3waySlimは、20代半ばだった2015年頃、J. Slim名義でMixtape「Premeditation」をリリースしている。この作品は、DJ Dramaとの「Gangsta Grillz」でMixtapeシーンを盛り上げたDJ Don Cannonがホストを務めた。
また、デビュー作の「M.V.P」(2019)や昨年リリースの「Golden Child」(2022)では、過去に「Coke Boys」のFrench MontanaやMax Bのお抱えプロデューサーだった、Young Losを起用している点も興味深い。
2PAC、AZ、Nas、Boosieらに影響を受けた、リリシズム溢れる、エネルギッシュなスピット・スタイルがSlimの持ち味だ。
「Golden Child」からの一曲、「Sanotori」(恐らく、"その通り"の事)では、「Mutant Academy」所属のプロデューサー、Sycho Sidによる、ブルージーで美メロな和ネタ使いのループを優雅に遊泳する。
今年初頭には、「Scheme Team」のMonday NightとのコラボEP、「Good Company」をドロップし、近日中に、最新作の「BIG 3」をリリースする予定だ。
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peace LAWD.
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