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事務処理その1「指導要録」②

ここでは「指導に関する記録」についてお話しします。

「指導に関する記録」には、児童・生徒の成績、出欠席・遅刻・早退の数などが記録されています。

最近では、道徳の教科化に伴って道徳の記述が増えました。

<成績について>

成績は、通知表の3学期(前期・後期制の場合は、後期)をそのまま要録に載せることが多いです。要録のために成績を再検討することはありません。なので、学校の先生は、年度末に作成するこの「指導に関する記録」のことも意識しながら成績をつけます。(通知表の成績のつけ方については、また別の機会にお話しします。)

<所見について>

通知表の部分を載せるといっても、そのままコピー&ペーストとはいきません。所見だけは、敬体から常体に変える必要があります。例えば「鉄棒の学習では、逆上がりができるように(なりました。)」と通知表で書いた場合、要録では、「できるように(なった。)」と直します。所見の書き方についてもまた別の機会にお話ししますが、通知表で凝った文章の所見を書くと、要録では要録用として文章をまた練り直さなくてはならなくなり、とても手間がかかります。だから、できるだけ要録に転用できるような文章にしようとするのです。3学期の所見がなんとなく堅い表現なのはそのためです。

たとえ要録でも、その子のために一生懸命書いたのならそれでいいじゃないか! という人もいるかもしれませんが、どれだけ素晴らしい文章を書いたとしても、この要録の所見が保護者の目に留まることは、

100%ありません!

なぜなら、「指導要録」①でも言ったように、この文書の存在を知らない人が多いからです。自分の指導要録を見たい人は、情報開示請求をすれば見ることができます。でも、そこまでして見たいという人はいないでしょう。ちなみに、この要録は5年経過したら処分されます! がーん🤦

こうして学校の先生は、誰からも読まれることのない文章(文書)を、時間をかけてせっせと作っているのです。


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