鎮静剤を使って胃カメラ検査をした体験談!かかった費用や時間は?
非常に恐ろしい病気である【胃がん】に、最も重要なのは早期発見である。
特に胃ガンは肺ガンに次ぐほど発症率が高く、初期段階では症状が現れにくい。
これが怖いところだ…。
早期発見のためには、定期的に胃カメラ検査を受けることが必要不可欠である。
しかし、実際には胃カメラ検査に対して抵抗感を持つ人が多いだろう。
その大きな理由が「オエッ」となる嗚咽感だ。
私もその一人だった。
実際に胃カメラを体験したことがある人なら分かるだろうが、あの嗚咽感は本当に辛い。
しかし、そんな辛さを軽減する方法として【鎮静剤】を使った検査がある。
これならば、苦痛を感じることなく検査を受けることができるのだ。
今回は私が実際に『鎮静剤を使って胃カメラ検査を受けた体験談』を基に、その流れと感想を詳しく解説していきたい。
胃カメラ検査を決意した理由
私が胃カメラ検査を受けようと決めた理由は、身近な家族の病気がきっかけだった。
つい先月
私の父が胃ガンでステージ3と診断されたのだ。
過去に大腸ガンを患った父は、大腸の定期検査はしっかり受けていたが胃の検査は一度もしていなかったらしい。
胃に何らかの異常を感じた時にはすでに遅く、結果的に胃の『全摘出手術』を受けることになった。
その出来事をきっかけに私自身も健康に対する不安が増し、胃カメラ検査を受けることを決意した。
私も過去に『大腸ポリープを切除』した経験があるため、定期的な検査が大事だと感じていたのだ。
胃カメラ検査で分かること
胃カメラ検査の最大の利点は、胃だけでなく【食道】や【十二指腸】も直接観察できる点にある。
バリウム検査は異常があったとしても影でしか確認できないため、病気の早期発見には向いていない。
それに比べ、胃カメラ検査は直接内部を観察するため精度の高い検査ができるのだ。
また検査中に異常が発見されれば、その場で組織を採取して病理検査を行うことができる。
これにより再度検査に来る必要がなく、体への負担を軽減できるのもメリットだ。
主に発見できる病気としては
・胃がん
・食道がん
・食道裂孔ヘルニア
・逆流性食道炎
・ピロリ菌感染
・胃潰瘍
・十二指腸がん
健康診断の一環として定期的に受けることが推奨される検査だ。
鎮静剤を使った検査の選択
実は今回が初めての胃カメラ検査ではない。
以前、会社の健康診断で経鼻胃カメラを受けたことがあった。
しかし、その時は鼻からカメラを通す際の感覚が非常に辛く、嗚咽を何度もこらえながらの検査だった。
正直、もう一度同じ苦しみを味わうのは避けたいと思っていた。
そこで今回は、少し費用がかかっても鎮静剤を使った検査を選択することにした。
鎮静剤を使用することで、意識がほとんど無くなり、検査中の不快感を感じることがないと聞いたからだ。
これなら安心して検査に臨めるだろう。
検査の予約と準備
検査の予約を取るために、私は以前大腸検査でお世話になったクリニックに向かった。
まずは血液検査を受け、ついでに【ピロリ菌】の有無も調べることにした。
ピロリ菌は胃の不調の原因となることが多いため、この検査も一緒にしておくのが賢明だということを先生に勧められたからだ。
大腸検査と違い、特に気をつけることは前日だけだった。
21時以降は絶食で食べ物を一切口にしてはいけない。
胃を完全に空っぽにする必要があるため、これもまた重要な準備だ。
水やお茶などの水分は摂取しても良いが、アルコールやコーヒーなど刺激の強い飲み物は禁止だ。
胃が炎症を起こすと正確な検査ができなくなってしまう可能性が高い。
食事も消化の良いものを心がけ、軽めの麺類やお粥などを選んだ。
こうした細かい指示に従うことが、検査の成功に繋がるのだと自分に言い聞かせながら準備を進めた。
明日の検査は午前10時からだ。
検査当日の流れ
午前6時。
目覚めた私は、コップに水を注いだ。
これから検査までは水分が取れなくなるため、時間をかけてゆっくり味わうように飲み干した。
そして午前8時。
クリニックから電話があり「予約時間を30分遅らせてほしい」との連絡を受ける。
人気のあるクリニックなので患者が多く、時間が押していることはよくある話だ。
30分程度なら何の問題もない。
午前10時。
クリニックに到着し、診察券を渡してすぐに別室に案内された。
この部屋は【回復室】と呼ばれる部屋で、鎮静剤が効いている間に休むための場所だ。
待つこと15分…検査の準備が始まった。
両鼻に洗浄液を入れ、通りの良い方の鼻からカメラを挿入するという説明を受けた。
私は慢性的な鼻炎があるが、右の鼻の通りが良かったため『右』を選択。
その後、腕に点滴用の針を挿しゼリー状の局所麻酔を3回鼻から喉へと流し込んだ。
これがまた非常に不味い!
冷たい液体が鼻から喉へと流れ込んでいく感覚は、何とも言えない気持ち悪さがあった。
しかし麻酔が効いてきて喉の感覚が鈍くなると、3回目には不快感も無くなっていた。
準備が整い、いよいよ検査室へ。
腕に点滴が装着され「眠くなる薬を入れますね」と看護師さんに告げられてる。
そして僅か10秒…。
私の意識は無くなっていた。
目を覚ました時には検査が終わっており、私は回復室のベッドに横たわっていた。
時計を見ると11時45分を指しており、検査開始から1時間以上経過していた。
看護師さんに聞くと検査自体は20分ほどで終わっていたらしいが、鎮静剤の効果でぐっすりと眠ってしまったようだった。
検査結果とアドバイス
その後、診察室で検査結果の説明を受けた。
胃カメラの画像を見ながら先生が丁寧に説明してくれる。
幸いなことに大きな異常は見つからなかったが、全く問題がなかったわけではない。
見つかったのは
・逆流性食道炎
・胃底腺ポリープが一つ
逆流性食道炎とは、胃酸が逆流して食道を荒らしてしまう病気だ。
私の胃の形が【瀑状胃(ばくじょうい)】という特殊な形状であることが原因だという。
食べ物が胃の上部に溜まりやすい形であり、それが消化を遅らせ胃酸が逆流しやすくなっているという説明だった。
胃酸を抑える薬を処方してもらい、食後の過ごし方についてのアドバイスを受ける。
また、底腺ポリープは良性のもので癌化する心配はないとのことだった。
ポリープについては特に大きな治療の必要はないが、定期的に様子を見ることが重要だというアドバイスを受けた。
ピロリ菌検査の結果も陰性であり、大きな問題は見つからなかったことにホッとした。
費用の内訳と感想
胃カメラ検査の費用は検査を受ける前に多くの人が気になるところだ。
私の場合、診療明細を見ると
・初・再診料が87点
・医学管理料が235点
・投薬料が379点
・検査料が1,410点
その合計は2,111点。
1点10円の計算で『21,110円』となるが、この金額に対し健康保険の3割負担が適用され『6,333円』。
さらに保険外の費用として300円が加算され
最終的に6,633円が支払い金額であった。
鎮静剤を使った検査でこの費用は、苦痛を軽減しながら受けられた点を考えれば十分に納得のいく額であった。
胃カメラ検査は大きなリスクを早期に発見できる重要な検査であり、費用対効果としても高い価値があると感じた。
まとめ
今回の胃カメラ検査を通じて、やはり早期発見の重要性を痛感した。
胃カメラは確かに不安が伴うものの、鎮静剤を使えば全く苦痛を感じることなく受けられる。
検査自体はわずか20分で終わり、費用も7,000円未満で済む。
これで重大な病気を未然に防ぐことができるのなら、何も恐れることはない。
40歳を過ぎると、体の不調が少しずつ増えてくる。
定期的な検査を受けることが、自分の体を守るためには不可欠だ。
鎮静剤を使った胃カメラ検査を一度経験すれば、その手軽さと重要性が実感できるはずだ。
私も今後は定期的に検査を受けて、健康を維持していこうと改めて決意した。
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