鳥取県米子市にある『皆生温泉』で心も体もリフレッシュ

皆生温泉は、古くから【塩湯】として知られ、海に近い場所から湧き出る特別な温泉である。

1900年代初頭に発見され地元住民の湯治場として愛されてきたが、昭和時代に入ると本格的な温泉街として整備され全国から観光客が訪れるようになった。

私たちは、その温泉を目指して朝から車で出発した。

最初に立ち寄ったのは境港市の【水木しげるロード】。
ここは【ゲゲゲの鬼太郎】で有名な水木しげるの作品に登場する妖怪たちのブロンズ像が並ぶ通りだ。
子供時代に見た懐かしいキャラクターたちに囲まれ、歩くだけで楽しい気分になった。

それ以外にもベタ踏み坂と呼ばれる【江島大橋】や【夢みなとタワー】など、境港市にある観光スポットを満喫した。

島根県側から見たベタ踏み坂

午後5時半、いよいよ皆生温泉の宿に到着。

チェックインを済ませ、案内された部屋は7階だ。
エレベーターを降りると廊下の窓からは【奥大山】の風景が広がる。
この日は生憎の天気だったが、晴れていれば絶景だっただろう。

窓から見える奥大山

奥大山はサントリーの天然水の源としても有名で、その澄んだ空気と清々しい景色が心を癒してくれる。

私たちの部屋は、1番奥にある【月光の間】と名付けられたジャグジー付きのツインルームである。
部屋のベランダには屋外露天風呂があり、日本海を一望できる贅沢な仕様だ。

701号室『月光の間』

荷物を置いた後、早速露天風呂に入った。

温かいお湯が体を包み込み、旅の疲れがじんわりと溶けていくのを感じる。
少し寒かったが、日本海の景色を楽しみながらゆったりとした時間を過ごした。

室内露天風呂付き

午後7時には夕食の時間である。

この宿自慢の懐石料理は、海の幸や和牛を使った贅沢なコース。
見た目も素晴らしい!

特に新鮮な魚介類を使った刺身や柔らかくジューシーな和牛ステーキは格別で、口の中でとろけるような食感を楽しんだ。
お腹は満たされ、至福の時間であった。

食後、ロビーを通りがかると生ビールの販売が目に入った。
旅先で飲む一杯は、普段とは違い特別な味わいがある。

この旅館では、大浴場を利用すれば無料で生ビールを楽しめるサービスがあるという。
しかし、私は部屋の露天風呂で十分に癒されたため大浴場の利用は見送ることにした。

有料でも構わない一杯だけ飲もうと従業員に声をかけた。

丁寧な従業員が「こちらはサービスです」と言ってビールを勧めてくれた。
私は「大浴場は利用していないんですが…」と伝えると、女将に確認しに行った。
しばらくして戻ってくると「それでも問題ありません」と笑顔で応じてくれた。

温かい心遣いに感謝しながら、一杯だけビールを楽しむことにした。

旅先での生ビールを満喫

ロビーのテーブルには小さな水槽があり、中にはメダカがゆったりと泳いでいた。
従業員が餌をあげに来る光景を見ていると、その姿に心が和む。

温泉宿のこうした細やかな演出が日々の疲れを癒し、心に安らぎをもたらしてくれるのだと感じる。

楽しそうに泳ぐメダカ

女将に「ごちそうさまでした。ありがとう。」と伝えて部屋に戻る。
昼間に撮った写真を整理しながら、友人と今日の思い出を振り返った。

・妖怪の像が並ぶ水木しげるロード
・新鮮な海鮮丼
・急勾配の坂
・日本一低いタワー

話していると、あっという間に時間が過ぎていった。

午後10時、今度は室内のジャグジーに入ることにした。

ジャグジー付き室内風呂

スイッチ一つで泡が出る機能が付いたジャグジーがあり、その贅沢さに思わず感嘆した。
お湯の温かさに加えて泡が全身を包み込む感覚は、まさに至福のひとときである。

体の疲れが完全に取れた状態でベッドに入り、温かいままの体でぐっすりと眠ることができた。

寝心地の良いベッド

翌朝、7時に目が覚める。

すぐにベランダの露天風呂に向かい、寝起きの体に再び温泉を堪能する。
朝の空気は澄んでおり、夜とは違う日本海の美しい景色が広がっていた。

特に朝の光に照らされた弓ヶ浜は、まるで絵画のような静かな美しさがあった。

朝の弓ヶ浜

温泉に浸かりながら日本海の絶景を眺めていると、日常の喧騒が遠のき自然の中に包まれている感覚が強くなった。

この瞬間こそが、皆生温泉を訪れる者にとっての最高の癒しなのだと感じた。

朝食を済ませた後、私たちはゆっくりとチェックアウトの準備を始めた。

皆生温泉での滞在は快適で、時間が経つのが早すぎるように感じた。
短い時間であったが十分にリフレッシュすることができ、心身ともにリセットされた感覚がある。

最後に宿のスタッフに感謝を伝え、また来たいと心から思った。
皆生温泉の歴史ある温泉と心温まるおもてなしが、今回の旅を最高のものにしてくれた。

皆生温泉で得た癒しの力は、これからの日常を乗り切るための大きなエネルギーとなるだろう。

またいつか、この素晴らしい温泉地を訪れることにしよう。

そう決意した私たちは、次の目的地である鳥取砂丘を目指した。

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