シーリングワックスを3Dプリンターで作成した型を使ってきれいに作る方法
シーリングワックス(封蝋)とは
蝋燭で封する、アレです。
封印用のワックスのことです。古くから手紙や文書の封を密閉するために使用されてきました。溶かしたワックスを封筒や文書の上に滴下し、それが固まる前に専用のスタンプや印章を押して模様をつけることで、封印します。この封印は文書が開封されたかどうかを確認するためのもので、プライバシーや公文書の保護に役立っていました。今日では、主に装飾目的や趣味の文具として使われています。
普通は金属でできたスタンプを使うのですが、金属のスタンプは作るとなると大変なので、3Dプリンターでできるのではないか?とアイデアをもらい、色々と試してみました。
かなり綺麗にできるコツが掴めたので、この記事にまとめます。
3Dプリンターでシーリングスタンプを作る
以下の条件でスタンプのモデルを作成しました。
直径:25mm
模様の溝の深さ:0.5mm
使った3Dプリンター:Anker Make5
スライサー:Anker Make Studio
設定:品質優先
素材:PLA+(Anker Make5)
ノズル:0.4mm
溝の深さがポイントで、はじめは1.5mm、0.8mmと試しましたが、どちらも深すぎて蝋がスタンプにくいついて剥がれず、穴があくことがありました。
0.5mmにしたところ、きれいにはがれるようになりました。
0.5mmでも、絵柄は十分見えます。
シーリングワックスの道具
お手軽な方法と、品質が安定する方法の2つを紹介します。
お手軽な方法:100円ショップ(ダイソー)に売っているシーリングワックスを使う方法
こちらは非常にお手軽です。蝋の中に芯が入っており、蝋燭に火をつけて蝋を溶かします。道具なしでできるため非常にお手軽なので、まずやってみたい!という方にはこちらの方法がおすすめです。
ただし、蝋が少しずつ溶けて下に落ちた分から冷えて固まっていくため形が歪になりやすいです。
品質が安定する方法: シーリングワックス用の道具を購入する
方法1でモノたりなくなった方や、もっときれいに作りたいという方は、下記のようなシーリングワックス用の道具を購入するのがおすすめです。
シーリングワックス:ワックスは棒状、ビーズ状、または粒状で売られており、さまざまな色があります。伝統的には赤や金色が多いですが、現代では多種多様な色が存在します。
ワックス溶解用のスプーンまたは溶解器:ワックスを溶かすための小さなスプーンや特別な溶解器があります。火を使ってワックスを溶かします。
熱っするためのなにか:ワックスを溶かすためには、キャンドルやライターなどの炎が必要です。今回は、マキタのヒートガンを使用しましたが、持っていない人はキャンドルで大丈夫です。
シーリングワックスのやりかた
簡単そうに見えて、やってみるとかなりコツがいることがわかりました。大事なことは以下の2つです
適切な温度で溶かす
真ん中にシーリングスタンプを押す
温度が高すぎると気泡ができてしまう!ちょうどよい温度にするには…
温度が高すぎると、気泡ができて仕上がりが汚くなります。蝋が完全に溶けるまで火にかけたらかけすぎです。
塊が少し残っている、写真くらいの状態で火からおろし、スプーンをゆっくり回して予熱で塊がとけるのをまちます。
マキタのヒートガンで弱風のレベル3で溶かしました。
ドロリとした感じが残っている状態でクッキングシートの上に円形になるように蝋を垂らして、中央にシーリングスタンプを押します。
以上がコツとなります。
ぜひお試しください。
道具がないよーって方は、工作室もくもくはりねずみに来てくださいね!