蛇たちの庭

人に嫌われ蔑まれながらも山野の片隅でひっそりと逞しく生きている蛇たち、彼らも大切な野生…

蛇たちの庭

人に嫌われ蔑まれながらも山野の片隅でひっそりと逞しく生きている蛇たち、彼らも大切な野生動物ではないでしょうか

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ヘビと追い駆けっこ                                                                                         くれ まさかず 「あっ、ヘビだ!」 元気な男の子の声が青い空へ駆け上がっていくように響き、草原の隅々へ拡がっていきます。 近くでバッタ捕りをしていた仲間の子供たちが、いっせいに駆け寄ってきます。 「よしっ、つかまえろ!」 何しろヘビは昔から悪者と決まっています、正義のヒーローが大好

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                  主(ぬし)さん                           くれまさかず             「里子、駄目よ、おばあちゃんのベッドに飛び乗ったりして、おばあちゃんは病気なのよ」 里子は隣の部屋にいたお母さんに叱られました。 祖母の秋子はマットレスのスプリングの揺れで目が覚ましました。足元の掛布団の上に、ちょこんと座って心配そうにこちらをのぞき込んでいる孫の里子が見えました。 「何だ、里子か、てっきり主(ぬし)さんかと思ったのに……」  祖母

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