シンガポールとKOPI
南国では一般に飲み物等を甘くする傾向にあるのですが、シンガポールとマレーシアのKOPIも典型と言えます。例えばシンガポールの朝食の超定番といえる「カヤトースト」。カリカリと焼いたトーストにたっぷりとカヤジャムを塗って、甘いKOPIと共に食べる朝食です。なぜかこれまでシンガポールおよびマレーシアでは経験していませんでした。個人的な話になりますが、お酒に弱い人間として甘いものは決して嫌いではないのですが、さすがに「甘すぎじゃあねえ?」という先入観が固まり、そもそもコーヒーは何十年ブラック一本できています。
しかしながら、昨今の、多少の軌道再調整?の中、ようやくカヤトーストを食べてみました。丸の内の国際フォーラムにある「ヤクンカヤトースト」。シンガポールの名店の日本出店です。(残念ながら新宿店と霞が関店は閉店になってしまっていて、ここ丸の内店のみ)
1.丸の内 YAKUN KAYA TOAST
一応知識としては知っています。
たっぷりと塗られたカヤジャムを挟んだトーストを、卵にDIPしていただく。店でも説明いただきましたが、複数のお客さん、みんなよくご存じでした。(場所柄か欧米のお客さん多し)
コーヒーは、現地での定番、KOPI. コンデンスミルク入りの甘いコーヒーです。複数の種類があってブラックだって用意されているので、多少は悩んだのですが、当初の予定通り、定番のKOPIにしました。
ううんん、これですね!やっぱりこの甘さ!カヤトーストの甘さとKOPIとが相乗効果?を生み、いきなりシンガポールに運んでもらったようです。
2. シンガポールのコーヒー
しかしながら、あくまでも個人の嗜好ながら、やっぱり甘いのです。
カヤジャムはともかく、我がコーヒーは、ここまでは、ってやっぱり思ってしまいました。
もちろん、複数の選択肢があるのは知っています。
ちなみに、KOPIが一番人気なのですが、コピオコソン(ブラック)を注文するお客さんも多いそうです。
しかし、ブラックにするのであれば、シンガポールにもいわゆる「Speciality Coffee」と言われる本格を追求する店も多くあって、そことの「競合」になると思うんですよ。
例: PLUS COFFEE JOINT -- CHINA TOWNのTEMPLE STREET
3.伝統VS現地化
ここでも「伝統VS現地化」が頭をもたげてしまいます。
(コーヒーの場合、何が伝統なのか諸見解になるのかもしれませんが、「KOPI」は明らかに「現地化」でしょう。)
日本にも渡ってきているシンガポールの「カヤトースト文化」。これを日本でもっと広く展開していくには、「日本での現地化として」特にKOPIを「甘すぎず」適度な微調整してみるのは如何かと、ココナッツミルクとパンダンリーフの心地よい余韻を残しながら帰途考えました。この二つは、個人的にも大好きなので、これはぜひ活かす形で。
例えば、新大久保のコリアンタウン。正直言って特に大通り沿いの店はかなり多くが観光客向けとしての「現地化」が進み、「甘さ」がかなり表に出てきています。これとは逆の方向になるのが不思議ですが・・
もちろん、KOPIをネガティブにするのではなく、あくまでも「多様性」の範疇での雑感です。
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