初めての明晰夢

全面が白く発光する鍾乳洞に居たらこんな気分か?

ただ、どこにも入り口はなく、出口もない。
じゃあ俺はここにどこから入ったのか。

天上が高い、無駄に上方向に広がった部屋。

空間が白い。
床は白い正方形のタイル。
壁は白く継ぎ目のない陶器の様。
部屋は円形で、俺はその中心点にいた。

唐突に、気がついたら俺はこの場所に居た。
見知らぬ場所。異様な空間。
しかし、恐怖は感じない。

感じないのか。

感じれないのか。

奇妙な感覚だ。

気を抜くと意識が拡散しそうだった。空気が粘性を持っていた。
独り言をつぶやく。

「……は? え? …………夢?」


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ビーバーの尻尾
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